2008 Fiscal Year Annual Research Report
11βHSDおよび鉱質コルチコイド受容体調節を介した前立腺癌増殖制御機構の解析
Project/Area Number |
19591859
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
井川 掌 Nagasaki University, 医学部・歯学部附属病院, 講師 (40295069)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
酒井 英樹 長崎大学, 医歯(薬)学総合研究科, 准教授 (40235122)
金武 洋 長崎大学, 医歯(薬)学総合研究科, 教授 (50100839)
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Keywords | 前立腺癌 / 11β-HSD / Mineralocorticoid Receptor / ステロイドホルモン |
Research Abstract |
前立腺癌の発生・進展において重要な役割を持つステロイドホルモンの中でもその発現調節に機能するとされているllbeta-Hydroxysteroid Dehydrogenase(11β-HSD)に注目した解析を初年度に引き続き行ってきた。まず、最初のステップとして前立腺癌培養細胞(LNCaP細胞、PC-3細胞、DU145細胞)やヒト前立腺癌組織での発現状態を検討したが、昨年度は有意な発現を得るに至らなかったため、さらなる条件設定を行った。可能性として、細胞培養条件、染色操作(特に抗体の種類と、希釈濃度など)に重点を置き検討した。 #ヒト前立腺癌細胞株および前立腺癌組織における11β-HSD1/2およびMRの発現の有無 前立腺癌細胞株(LNCaP,PC-3,DU145)における発現をWestern Blottingにより検討した。培養条件を複数設定し(ステロイド除去培養、アンドロゲン刺激など)、数種類の抗体を用いて検出を行ったが、特異的バンドの検出が困難で全体としての発現量が低いものと判断され、細胞種間での差異などの比較には残念ながら至らなかった。同様に前立腺癌組織での発現も特異的染色が得られず、発現解析が困難であった。現時点ではヒト前立腺組織(癌を含む)においての11β-HSD1/2の発現はあってもわずかであり、その生物学的意義は明確でないと予想されるが、個々の細胞レベルでの発現をみることができれば、何らかの変化が観察できる可能性は残されていると思われる。さらなる検討を進めているところである。
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