2007 Fiscal Year Annual Research Report
特定地域における高齢男子の下部尿路症状の自然史の縦断的検討
Project/Area Number |
19591862
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Research Institution | Sapporo Medical University |
Principal Investigator |
舛森 直哉 Sapporo Medical University, 医学部, 准教授 (20295356)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
塚本 泰司 札幌医科大学, 医学部, 教授 (50112454)
福多 史昌 札幌医科大学, 医学部, 研究員 (70438018)
森 満 札幌医科大学, 医学部, 教授 (50175634)
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Keywords | 前立腺肥大症 / 下部尿路症状 / Community-based study / 自然史 / 縦断的検討 |
Research Abstract |
1.検診実施体制の確立:平成19年度は島牧村役場福祉課主催、札幌医科大学泌尿器科協力という実施形態で島牧村における前立腺検診を開催することが可能となった。実施にあたり、島牧村在住の40-79歳男性の名簿の作成と初回検診受診者の抽出を行った。 2.予後調査:予後調査の結果、初回検診受診者319例のうち185例(58%)が生存、96例(30%)が死亡、34例(11%)が転出、4例(1%)が不明であった。 3.野外活動の実施と受診勧奨活動:2007年2月から2008年2月までに合計8回の前立腺検診を実施し、合計214例が受診した。このうち、初回検診受診者は135例(73%)であった。第3回から第8回検診まで、ダイレクトメールや電話による受診勧奨を行った。一年が経過し受診可能者がいなくなったため(受診拒否の意思表明例、身体的理由により受診不可能例、長期出稼ぎ例)、野外検診を終了とした。 4.前立腺がん:今回の検診前に前立腺がんが診断されていた7例を除いた207例中23例がPSA異常者(PSA≧4.0)であり、16例(70%)に前立腺生検を施行した。最終的に前立腺がんは5人に見つかり、受診者に対する前立腺がんの検出率は2.4%(5例/207例)であった。 5.死亡者の既往歴の調査:初回検診受診から今回の調査の間に死亡した96例の既往歴調査を行った。島牧村在住の遺族に対し、電話調査を行った。55例で連絡が可能、22例は不可能であった。今後、残りの19例について調査を行う予定である。また、死亡前の入院施設・通院施設への病歴調査を行っている。 6.結果の報告:縦断的検診結果をもとに、2008年3月26日に欧州泌尿器科学会にて結果の一部を報告した。これは、経直腸的超音波断層法により前立腺内部構造を分類することが可能であり、カテゴリー毎に将来の前立腺容積の変化の程度が異なることを示したものである。
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Research Products
(4 results)