2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19591866
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
丸山 哲史 Nagoya City University, 大学院・医学研究科, 研究員 (50305546)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小島 祥敬 名古屋市立大学, 大学院・医学研究科, 講師 (60305539)
林 祐太郎 名古屋市立大学, 大学院・医学研究科, 准教授 (40238134)
郡 健二郎 名古屋市立大学, 大学院・医学研究科, 教授 (30122047)
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Keywords | 尿路再建 / 上皮間葉誘導 / マトリックス / 幹細胞 / 伸展刺激 / 平滑筋細胞 |
Research Abstract |
【概要】尿路上皮細胞層を作成後に、第二段階として上皮細胞から間葉系細胞が誘導される現象(Epitheliar Mesanchimal Transformation/EMT)の原理を応用することで、平滑筋細胞層を作成することを検討中である。伸展などの機械的刺激もしくは電気刺激を用いることで、一定の空間的配列もった細胞より構成される機能的な組織を作成することが可能と考えられる。以上のようにEMTの原理および機械的刺激を応用することで、細胞および組織の誘導過程をより機能的および効率化できる可能性がある。【研究結果】従来、腎尿細管細胞の機械的刺激に対する反応性を検討し報告した。また、機械的損傷に対する反応性を検討中である。この際にも上述のEMT現象を認めた。特に、蛍光顕微鏡を用いた細胞骨格アクチン、中間径フィラメント(ビメンチン、サイトケラチン)が有用であった。幹細胞を用いた再生医療を尿道、尿管および膀胱組織へ応用する第一段階として、その発生過程で発現する遺伝子群を検討した。また、尿路上皮の伸展などの機械的刺激もしくは電気刺激への反応性を検討し、平滑筋細胞へのEMTの有無、その場合の空間的配列の状況を観察した。また、その際に変動する遺伝子群を検討した。以上の手法を用いて、より機能的な組織を効率的に作成した。機械的刺激によるEMT誘導。細胞が安定した後に、マトリックス上に培養した細胞を一部剥離した。この処置が機械的刺激となり、辺縁にあった上皮細胞が増殖および遊走した。機械的刺激は様々な様式で細胞に対することが考えられるが、特に伸展力に注目している。この際、細胞骨格の主体であるアクチンフィラメントの分布を検討した。一部はEMTを来たし平滑筋へと再分化した。その過程を免疫組織学的に追跡した。上皮系細胞のマーカーであるサイトケラチンと間葉系細胞のマーカーであるビメンチンの分布が変化した。以上で判明した問題点は、(1)尿路上皮の培養:安定した細胞株が少ない。(2)伸展+電気刺激装置の構築:従来ある自動伸展装置を改良して電気刺激も可能になるように検討中。
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Research Products
(8 results)