2007 Fiscal Year Annual Research Report
膀胱癌でのATBF1発現、その分子機構および癌悪性度との関連の解析
Project/Area Number |
19591867
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
川口 誠 Nagoya City University, 大学院・医学研究科, 研究員 (50204699)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三浦 裕 名古屋市立大学, 大学院・医学研究科, 准教授 (90285198)
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Keywords | 癌 / 病理学 / 核移行 |
Research Abstract |
本研究では、ATBF1(AT-motif binding factor1)が、膀胱癌における新たな悪性度判定指標として実用性があるかどうかの確認と、実際の臨床応用を目標としている。 まず、第1に、膀胱癌症例の臨床病理学的検討、対象症例の選択を行った。新潟労災病院で、1996年11月から2002年5月の約5年間に入院し検査、手術を行った膀胱癌を疑う症例121例の病理組織像および臨床経過を再検討し、予後、腫瘍による死亡か否か、再発、腫瘍サイズ増大、再発期間、病理組織型、ステージなど、パラメータを再検討した。その中で、初発時からの経過が明らかで、尿路上皮癌症例のみの選択を行い、研究対象とする41症例を決定した。対象症例すべての再発腫瘍、膀胱摘出の場合は摘出標本を選択。特にその症例の腫瘍の組織像最深部のブロックを選択し未染色切片、HE染色切片を作製した。 第2に、ATBF1免疫染色のための抗原賦活法として、D1-120という既存の抗体を使用、熱処理3種類、賦活液9種類、計27種類の組み合わせと、酵素処理3種類を試した。その結果、圧力釜、4分、10mMクエン酸バッファーpH6.0、を組み合わせた前処置により、腫瘍での核と細胞質のATBF1染色性の差異を最も明確に描き出せる事を見いだしている。 第3に、ATBF1,N-,C-末端に対する数種の特異抗体作製するために、ATBF1、N-末端、C-末端部位に相当するcDNAの部分をGST融合蛋白用のベクターにクローニングして、蛋白作製を行う作業をN-末端、C-末端それぞれ1種類ずつについて終了した。現在、家兎に免疫中である。
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Research Products
(2 results)