2007 Fiscal Year Annual Research Report
妊娠母体血管の内皮機能と弾性変化からみる子宮内環境悪化とその修復の可能性
Project/Area Number |
19591889
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
千坂 泰 Tohoku University, 大学院・医学系研究科, 非常勤講師 (40323026)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡村 州博 東北大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (90124560)
岡本 聡 東北大学, 病院, 臨床検査技師 (40420020)
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Keywords | 血管内皮前駆細胞 / 妊娠 / エストラジオール / 胎盤形成 / 血管新生 |
Research Abstract |
妊娠中、子宮、胎盤の血管系の新生と機能維持に血管内皮前駆細胞(Endothelial progenitor cell: EPC)が重要な役割を担う可能性が考えられている。本研究では妊娠中のヒトの末梢血中単核球の培養を行い、妊娠中のEPC動態の解析を行った。また、EPCを動員すると考えられている血中エストラジオール、SDF-1(Stromal cell derived factor-1/CXCL12)、G-CSF (Granulocytecolony-stimulating factor;顆粒球コロニー刺激因子)の濃度をELISA (Enzyme-Linked ImmunoSorbent Assay)法で測定した。ヒトにおいて末梢血中のEPC数は妊娠週数の進行とともに上昇した。血中エストラジオール濃度も妊娠週数の進行につれ上昇を示し、EPC数と妊娠週数、EPC数と血中エストラジオール濃度には正の相関があることが明らかになった。今回の研究により、妊娠においてエストラジオールがダイナミックに末梢血中EPC数を調節し、胎盤形成や血管新生、血管内皮細胞活性などに関与する可能性が示唆された。今後、マウスを用いて、詳細な検討を続ける予定である。
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Research Products
(1 results)