2007 Fiscal Year Annual Research Report
新規GHRHアンタゴニストの婦人科腫瘍及び卵巣機能に対する効果と作用機序の解明
Project/Area Number |
19591890
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
矢野 哲 The University of Tokyo, 医学部・附属病院, 准教授 (90251264)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中川 俊介 東京大学, 医学部・附属病院, 助教 (70270874)
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Keywords | GHRH / GHRHアンタゴニスト / 子宮内膜癌 / アポトーシス / 細胞周期 |
Research Abstract |
【目的】GHRHとその受容体は中枢のみならず末梢組織での発現が報告されている.新規GHRHアンタゴニストMZ-5-156の子宮内膜癌細胞株HEC-1Aに対する直接的増殖抑制効果とそのメカニズムについてアポトーシスの観点より検討した.【方法】1)HEC-1AにおけるGHRH,およびGHRH機能性受容体としてそのsplice variant (SV1) のmRNAの発現をRT-PCR法により解析した.2)HEC-1A培養系にMZ-5-156 0.1nM〜1μMを添加し,48時間後MTS取り込み法により細胞数を測定した.3)1μM添加48時間後のアポトーシス細胞の出現頻度をFlow cytometry, Hoechst33342染色により解析した.4)アポトーシス誘導系としてphospho-p53(Ser46)とその標的遺伝子p53AIP1,およびFas/Fasリガンドシステム-CaspaseカスケードにおけるFasとcaspase3,またアポトーシス抑制系としてBc1-2の蛋白発現量をWestern blot法により検討した.【成績】1)HEC-1A細胞にGHRHおよびGHRH SV1受容体mRNAの発現が認められた.2)MZ-5-156は細胞増殖を有意に抑制した.3)晩期アポトーシス細胞数は15.8%増加し,細胞核凝縮・アポトーシス小体を認めるアポトーシス細胞は21.2%増加した.4)phospho-p53,p53AIP1, Fas, cleaved-caspase3の蛋白発現量は各々38.5%,33.7%,28.6%,30.1%増加したが,Bcl-2は38.4%減少した.【結論】GHRHアンタゴニストMZ-5-156によるヒト子宮内膜癌細胞に対する直接的増殖抑制効果が認められた.このメカニズムの一つとして,p53,p53AIP1,Fas, caspase3の活性を増強しBcl-2の活性を減少することによりアポトーシスが誘導されることが示唆された.
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Research Products
(1 results)