2007 Fiscal Year Annual Research Report
ヒト胎盤トロフォブラスト合胞体化機序の解析:妊娠高血圧症候群発症病態の解明
Project/Area Number |
19591895
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
工藤 美樹 Hiroshima University, 大学院・医歯薬学総合研究科, 教授 (80241082)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三好 博史 広島大学, 病院, 准教授 (40294590)
信実 孝洋 広島大学, 病院, 医科診療医 (80403559)
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Keywords | 胎盤 / トロフォブラスト / 妊娠高血圧症候群 |
Research Abstract |
今年度支給された科学研究費補助金によりマルチガスインキュベーターを購入した。トロフォブラストのシンシチウム化のモデルであるBeWo細胞(forskolin添加により細胞内cyclicAMPレベルを上昇させるとシンシチウム化が誘導される)を低酸素状態(酸素濃度;2%)で培養し、シンシチウム化およびシンシチウム化に関与していると考えられている分子(シンサイチン)の発現に及ぼす影響を検討した。その結果、1)低酸素状態ではBeWo細胞のシンシチウム化(研究者らが開発したフローサイトメーターを用いたシンシチウム化の定量的側定系を用いて測定)は抑制された。2)シンシチウム化に関与していると考えられている分子であるシンサイチンの発現は、低酸素状態では遺伝子レベル(RT-PCR法)およびタンパクレベル(ウエスタンブロット法)ともに低下していた。すなわち、低酸素状態ではシンサイチンの発現が低下することによって、トロフォブラストのシンシチウム化が抑制されていることが推測できる。
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