2008 Fiscal Year Final Research Report
Antiinflammatory action of bikunin produced by human endometrium
Project/Area Number |
19591905
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Research Field |
Obstetrics and gynecology
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Research Institution | Nara Medical University |
Principal Investigator |
HARUTA Shoji Nara Medical University, 医学部, 助教 (30448766)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
KOBAYASI Hiroshi 奈良県立医科大学, 医学部, 教授 (40178330)
KANAYAMA Seiji 奈良県立医科大学, 医学部, 助教 (10423914)
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Project Period (FY) |
2007 – 2008
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Keywords | 早産 / サイトカイン・ビクニン |
Research Abstract |
膣内に細菌がはいりこんで子宮腔内に感染しても炎症反応を阻止する生理的機構が働いている。この作用を発揮するのが子宮内膜細胞から産生されるビクニンである。ビクニンはもともと胎児尿から我々が発見した抗炎症物質である。早産治療薬としてすでにビクニンは臨床応用されている。今回、ビクニンの抗炎症活性を検討するため、活性化好中球からのサイトカイン産生に及ぼす影響を詳細に検討した。 好中球の培養系にリポポリサッカライドLPSを添加すると、NF-kappaBの核内移行を介してサイトカインであるTNF-alphaとIL-1betaが産生される。この系にビクニンを添加するとサイトカイン産生が抑制されるが、ビクニン分子のどの部位がこの生理活性を有しているのか不明である。そこで、ビクニンフラグメントを作製した。一部は酵素による限定分解精製品で一部はリコンビナント蛋白である。Bik、Bik-m1、Bik-m2、Bik-c、Bik-a、Bik-n、HI-8の7種類を作製した。Bikはインタクトなビクニン、Bik-m1はアミノ酸21-22を切断したN末端、Bik-m2はその反対側のアミノ酸21-22を切断したC末端、Bik-cはO型糖鎖のみ切除したビクニン、Bik-aはN型糖鎖のシアル酸を切断したビクニン、Bik-nはN型糖鎖すべてを切断したビクニン、HI-8はアミノ酸77-78を切断したN末端である。これらはSDS-PAGEで精製されていることを確認してから実験に使用した。まず、どのビクニンがLPS添加によるTNF-alpha産生を抑制するか検討した。Bik-nとBik-1だけがビクニンと同様の阻害効果を認めた。一方、それ以外のビクニンフラグメントには抑制効果が見られなくなった。このことは、O型糖鎖が重要であること、トリプシン抑制基であるHI-8のみではサイトカイン抑制効果がないことが明確になった。
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Research Products
(42 results)