2008 Fiscal Year Annual Research Report
糖鎖バリデーションシステムを利用したヒト卵細胞の老化と試験管内成熟
Project/Area Number |
19591917
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Research Institution | National Research Institute for Child Health and Development |
Principal Investigator |
豊田 雅士 National Research Institute for Child Health and Development, 生殖・細胞医療研究部, 共同研究員 (50392486)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
秦 順一 国立成育医療センター, 名誉総長 (90051614)
梅澤 明弘 国立成育医療センター(研究所), 生殖・細胞医療研究部, 部長 (70213486)
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Keywords | 糖鎖バリデーション / レクチン / 卵子 / 発生 |
Research Abstract |
マウスの生殖細胞の胎仔期における分化過程の中で、特に雌配偶子形成過程へ進行する13,5日齢以降のマウスにおいて卵巣を摘出して組織切片を作成する。その上で、市販されているレクチンならびに糖鎖抗体を用いて免疫染色をおこなう。時間軸を通してその変化を丹念に追うことにより卵子細胞内でおこっている現象を、取り囲む環境因子との相互作用とともに検証していく。その結果として変化が見られた糖鎖構造に関して、それを規定する糖鎖関連遺伝子の発現を検証する。さらに糖鎖を規定している糖タンパク質・糖脂質を、未受精卵での遺伝子発現プロファイルの結果と照らし合わせて同定する。本年は前年に引き続きマウスの生殖腺が性分化を開始する胎生13.5日以降、性成熟が終わる出生8週までの卵巣を取り出し組織切片を作製した。そのうえで、糖鎖を認織するレクチンや抗糖鎖抗体を用いて免疫染色を行うことによって発生・成熟過程にある卵子の状態を規定するレクチンの選定をおこなった。マウスにおいては性成熟後約3日で排卵周期がおこる。また排卵数はほぼ一定で決まっている。この選択が生体内でどのように行われているのかの検証を、排卵周期に応じた形で卵巣を採取し組織切片を作製し各種糖鎖抗体やレクチンにより染色を行った。さらに排卵誘発剤投与における卵成長過程における影響についても検証した。糖鎖解析で関連が強く示唆された糖鎖構造に関して関連する糖転移酵素や糖トランスポーターなどの関連遺伝子の発現動態をRT-PCRで検証した。その上ですでに持っている未受精卵での網羅的遺伝子発現解析の情報と比較検討をおこない、糖鎖構造に関与するタンパク質の探索をおこなった。
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