2007 Fiscal Year Annual Research Report
プロテアソーム結合蛋白ガンキリンのモノユビキチン化による卵巣発がん機構の解析
Project/Area Number |
19591931
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
東辻 久子 Kyoto University, 医学研究科, 助教 (20402852)
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Keywords | プロテアソーム / ガンキリン / モノユビキチン化 / 卵巣がん / nedd8 / ISG15 / MDM2 / がん抑制遺伝子 |
Research Abstract |
蛋白質のモノユビキチン化はポリユビキチン化が蛋白質を分解の方向にターゲットするのに対して、その蛋白質の機能変換シグナルとして機能している。がん遺伝子産物であるガンキリンのモノユビキチン化は、ガンキリンによる細胞癌化の働きを変化させる可能性があると考えられる。in vitro gankyrin ubiquitylation assayでガンキリンはモノユビキチン化のみをうけた。卵巣がん細胞株のウエスタンブロットにより、内因性の25kDaのガンキリンと8.5kDaのユビキチン一個分がちょうど加わった二本のバンドが検出された。この大きい分子サイズのバンドは抗ガンキリン抗体による免疫沈降物を抗ユビキチン抗体、抗ガンキリン抗体両者で認識できたので、モノユビキチン化ガンキリンのバンドであると考えた。ウエスタンブロット解析により、ガンキリンおよびモノユビキチン化ガンキリンはともに卵巣がん、卵巣がん細胞株で過剰発現していた。ガンキリンのモノユビキチン化をうけるリジン残基は16個のうちのN端から10番目のリジンであった。同リジン残基は他にもNedd8化、インターフェロン刺激時にはISG15化をうけることが判明した。しかし、SUM01、2、3化やURM1化は受けなかった。Rat embryonic fibroblastを用いて、ガンキリンとモノユビキチン化ガンキリン(C端にユビキチンを一個融合したガンキリン)の癌化能を比較した。モノユビキチン化ガンキリンのp53やpRBタンパクの分解に与える影響、その細胞内での局在の変化、E3(MDM2)との結合の変化を調べた。プロテアソーム結合タンパクとしてのガンキリンのモノユビキチン化は26Sプロテアソームの機能(ペプチドやモデルタンパクの分解)にどのような影響を与えるのかを検討した。
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Research Products
(3 results)