2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19591949
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
古田 康 Hokkaido University, 大学院・医学研究科, 非常勤講師 (60261301)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
折舘 伸彦 北海道大学, 大学院・医学研究科, 准教授 (90312355)
武市 紀人 北海道大学, 大学院・医学研究科, 助教 (40396289)
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Keywords | 突発性難聴 / ベル麻痺 / マイクロアレイ / α-defensin / ヘルペスウイルス |
Research Abstract |
◎Bell麻痺患者における血漿中α-defensin発現のELISA解析 健常人10名とBell麻痺患者22名の血漿中α-defensinの発現をELISA法を用いて調べた。健常人においては2〜3週をおいて2回測定した。その結果、1名(10%)においてのみ2回目に採取した血漿でα-defensinの発現が測定感度以上に上昇していた。他のサンプルにおいては測定感度以下であった。患者群では22例中6例(27%)において血漿α-defensinが測定感度以上に発現していた。そのうち、1例においては初診時と発症2〜3週後の2回の血漿ともに発現が上昇していた。残りの5例においては、発症2〜3週後の血漿においてのみα-defensinの発現上昇がみられた。この5例中4例においてreal-time PCRで末梢血単核球のα-defensinの発現を測定できたが、遺伝子レベルにおいても同様にα-defensinの発現が上昇していた。つまり末梢血単核球と血漿中のα-defensin発現が相関していることが示された。 ◎末梢性顔面神経麻痺におけるヘルペスウイルス感染診断の現状と限界 末梢性顔面神経麻痺におけるヘルペスウイルス感染の早期ウイルス診断には唾液を用いたPCR検査が有用である。しかしPCRの検出限界、麻痺発症パターンの多様性から早期診断には限界も存在することを明らかにした。また、ステロイドと抗ウイルス剤併用療法の普及により、従来の血清診断基準では診断できないzoster sine herpete例が増える可能性について明らかにした。
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Research Products
(8 results)