2007 Fiscal Year Annual Research Report
頭蓋底病変に対する至適な外科的アプローチ法と再建法の選択のための解剖学的研究
Project/Area Number |
19591959
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
岸本 誠司 Tokyo Medical and Dental University, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (30115828)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
角田 篤信 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 准教授 (00280983)
秋田 恵一 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 准教授 (80231819)
杉本 太郎 東京医科歯科大学, 医学部附属病院, 講師 (60262177)
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Keywords | 頭蓋底 / 手術法 / 解剖 / 三次元CT実体モデル |
Research Abstract |
1.これまで解剖学的研究を基に、形態的・機能的障害の少ない頭蓋底への様々なアプローチ法を開発してきた。今年度も、以前に報告した新手術法であるFacial dismasking flapアプローチに加え、さらに鼻骨を顔面皮膚から遊離せず血流を保ったまま下方に翻転するNasal downward swing法を開発した。この術式により顔面皮膚に大きな切開を加えず、また鼻骨を犠牲にすることなく鼻腔を広く展開することができるようになった。この術式の大きな利点は顔面に大きな瘢痕を形成せずさらに顔面の変形もほとんど生じない上、従来の術式に比べ飛躍的に大きな術野を得ることができることである。この術式の適応は鼻腔全体を占めるような大きな腫瘍であり、さらに頭蓋底・眼窩進展例にも適用できる。今後さらに解剖学研究を進め、顔面皮膚を大きく切開せずに顔面全体を広く展開できる術式を開発していく予定である。 2.3次元CT実体モデルを作成し、頭蓋底手術支援に応用した。これにより、術前の手術シミュレーション、本人および家族への説明、手術に携わる複数科の医師の手術情報の共有化さらに手術中の術野展開の再確認などが容易に行えるようになった。
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