2008 Fiscal Year Annual Research Report
頭蓋底病変に対する至適な外科的アプローチ法と再建法の選択のための解剖学的研究
Project/Area Number |
19591959
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
岸本 誠司 Tokyo Medical and Dental University, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (30115828)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
角田 篤信 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 准教授 (00280983)
秋田 恵一 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 准教授 (80231819)
杉本 太郎 東京医科歯科大学, 医学部附属病院, 講師 (60262177)
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Keywords | 頭蓋底 / 手術 / 解剖 / アプローチ法 |
Research Abstract |
解剖学的検索と臨床例の積み重ねから、我々が開発してきた頭蓋底腫瘍に対する新しい術式である片側および両側Faicial dismasking法、さらにNasal downward swing法の術野展開の限界について明らかにし明確な手術適応を決定することができるようになった。さらに、従来は脳神経外科の術式であったOrbito-zygomatic approachおよびTranszygomatic approachについても解剖学的検討から側頭下窩へのアプローチ法として臨床応用することができ、それらの術式の選択基準を設けることができるようになった。これらの新知見により、過剰な術野の展開を避けることができ手術の低侵襲化、様々な術後合併症の軽減を図ることができるようになった。今後これらの成果は頭蓋底手術の標準化に大きく貢献すると考えられる。 一方、副咽頭間隙の解剖学的研究と副咽頭間隙腫瘍と咀嚼筋や内頸動脈の位置関係に関する画像所見の集積により、副咽頭間隙に発生した腫瘍の起源を推測することができ、さらに進展様式を予測できるようになった。これらの成果は、副咽頭間隙腫瘍の手術適応、術式の選択に有用な指針を与えるものと考える。 さらに、頸動脈管の走行に関する側頭骨の解剖学的検討から、側頭骨悪性腫瘍に対する側頭骨亜全摘術のより安全な術式を確立することができた。これにより、予後の不良であった側頭骨悪性腫瘍に対する治療成績の向上が期待できると考える。
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Research Products
(49 results)