2008 Fiscal Year Annual Research Report
難治性内因性ぶどう膜炎再発機序に関する分子遺伝学的検討
Project/Area Number |
19592003
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
北市 伸義 Hokkaido University, 病院, 助教 (40431366)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大野 重昭 北海道大学, 大学院・医学研究科炎症眼科学講座, 特任教授 (50002382)
吉田 和彦 北海道大学, 病院, 講師 (90281807)
南場 研一 北海道大学, 病院, 助教 (70333599)
大神 一浩 北海道大学, 大学院・医学研究科眼科学分野, 客員研究員 (80443977)
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Keywords | 遺伝子 / 免疫学 / 臨床 |
Research Abstract |
本研究はぶどう膜炎における人類普遍の疾患感受性遺伝子や予後に影響を与える遺伝子を検索することである。したがって、ぶどう膜炎の正確な診断と詳細な臨床像の把握が何より大切である。世界各地から順調に遺伝子サンプルの収集も進み, 統計学的に意味ある標本数に近づいてきた。研究実施計画に則り、本年度は以下の結果を得た。 1世界14力国25施設を動員したベーチェット病大規模国際調査結果を解析し, 小児での発症率がヨーロッパ人や中東アラブ人に比較してアジア人で非常に低いことが明らかになった。また外陰部潰瘍の発症率が小児では成人発症例より低頻度であり, 小児発症例と成人発症例問で臨床像が異なる可能性が初めて示唆された(論文投稿中)。 2内因性ぶどう膜炎遺伝子サンプルを国内、韓国、トルコから収集した。特にベーチェット病はシルクロード沿いに多発地域が偏在しているが臨床症状に地域差があり、世界各地からDNAを収集する事は遺伝子レベルでの検討に大変重要である。 3前年度韓国ソウル国立大学から収集したベーチェット病患者遺伝子を解析したところ、TLR4遺伝子の特定のハプロタイプにベーチェット病発症に関与する可能性があるものが特定された(論文投稿中)。ベーチェット病は以前からHLA-class IのB*5101との相関が指摘されており, TLR4との関連は同疾患の発症機序を解明する上で重要な知見と考えられる。
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Research Products
(38 results)