2007 Fiscal Year Annual Research Report
治療の適正化を目指した糖尿病網膜症の網膜血管構造・機能の分子機構解析
Project/Area Number |
19592004
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Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
山下 英俊 Yamagata University, 医学部, 教授 (90158163)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山本 禎子 山形大学, 医学部, 客員准教授 (00297706)
神尾 聡美 山形大学, 医学部, 助教 (80375336)
柏木 佳子 山形大学, 医学部, 客員助教 (90375345)
中野 早紀子 山形大学, 医学部, 医員 (40444038)
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Keywords | 網膜血管 / 糖尿病網膜症 / VEGF / 血管内皮細胞 / 硝子体細胞 |
Research Abstract |
研究1.硝子体に存在するヒアロサイトは、眼内の増殖性網膜疾患の病態に関与する。ヒアロサイトの網膜血管疾患(増殖性糖尿病性網膜症、網膜静脈閉塞症など)への関連を調べるため、ブタ硝子体由来細胞と血管内皮細胞の相互作用について分子生物学的に検討した。ブタの硝子体由来細胞より樹立した細胞株に炎症性サイトカイン(IL-1α、IL-1β、IL-6、TNFα、VEGF)を作用させ、VEGF、IL-6、PEDFの遺伝子発現を観察した。(RT-PCR及びELISA)更に硝子体由来細胞株と血管内皮細胞の共培養系での相互作用を細胞増殖(MTTアッセイ)、血管新生(管腔形成)により検討した。IL-1α、IL-1β、TNFαの刺激により、硝子体細胞において、mRNAレベル、蛋白質レベルで、VEGF、IL-6の発現増加を認めた,共培養系について血管内皮細胞の増殖、管腔形成は促進された。炎症性サイトカインのうちIL-1α、IL-1β、TNFαにより硝子体細胞からIL-6、VEGF産生が亢進され、血管内皮細胞の増殖、血管新生の形成に関与する事が示唆された。硝子体細胞は炎症性サイトカインの作用を受けて、血管内皮細胞に作用する、言わばトランスデューサーとして作用している事が考えられた。研究2.生体眼モデルとしてマウス及びラットにおいてストレプトゾトシンにより高血糖モデルを確立し、網膜でVEGF発現がみられることを検討した。網膜においてVEGFの発現がみられ、硝子体内にもELISAで有意なVEGF濃度の上昇が認められた。このモデルをもちいて網膜症の病態研究を来年度に行う。
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Research Products
(4 results)