2007 Fiscal Year Annual Research Report
緑内障治療薬の反応性と標的タンパクの遺伝子多型との関連
Project/Area Number |
19592008
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
桜井 真由美 Kanazawa University, 医学系研究科, 助教 (50303269)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
杉山 和久 金沢大学, 医学系研究科, 教授 (80179168)
東出 朋巳 金沢大学, 医学部附属病院, 講師 (20291370)
武田 久 金沢大学, 医学部附属病院, 助教 (40436811)
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Keywords | 遺伝子 / 薬剤反応性 / 緑内障 |
Research Abstract |
緑内障の薬物治療には,作用機序の異なる複数の点眼薬が用いられているが,実際には期待したほどの効果が得られないことがある。我々はこれまで,ラタノプロストの眼圧下降作用が遺伝子多型によって規定されているかどうかを,健常人を対象に検討し,ラタノプロストの作用点であるプロスタグランジンFPレセプター遺伝子の5'非翻訳領域とイントロン1領域の多型(rs3753380とrs3766355)に関連性を見出した。そこで,緑内障患者におけるラタノプロストによる眼圧下降作用が,健常人と同様にFPレセプター遺伝子の多型と関連するかどうかを検討した。 本研究を始めるにあたり,金沢大学倫理委員会の承認を受けた。2005年から2006年までに当院を受診した緑内障患者のうち,無治療の眼圧測定値が少なぐとも2回以上あり,ラタノプロストを単独で点眼している患者を,金沢大学医学部附属病院診療支援システムを利用して,データベースから検索した。また,2007年以降新たに来院し,ラタノプロスト単独投与となった患者も対象とした。外来診察時に,本研究の趣旨を説明し,研究に同意が得られた場合に被験者とした。ラタノプロストは片眼または両眼点眼で,点眼開始前と点眼開始1ヶ月から半年後の眼圧を測定した。被験者より末梢血を採取し,遺伝子DNAを抽出し多型の解析に用いた。健常人でラタノプロストによる眼圧下降作用と関連があったFPレセプター遺伝子の2つの多型,rs3753380,rs3766355に関して,多型を含む領域をPCRにより増幅し,SSCP(Single Strand Conformation Polymorphis)法、,direct sequenceによりタイピングした。これまでに60人に関して遺伝子のタイピングを行った。眼圧の値は現在も測定中で、100人の被験者を目標にしている。
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