2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19592039
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
石田 晋 Keio University, 医学部, 講師 (10245558)
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Keywords | 脈絡膜新生血管 / カロテノイド / ルテイン / 加齢黄斑変性 / サイトカイン / 接着分子 / 炎症 / NF-κB |
Research Abstract |
【目的】ルテイン/ゼアキサンチンが、フリーラジカルのダメージからから黄斑を保護し、加齢黄斑変性を防ぐ働きを持つことを支持する研究結果が近年多く報告されている。今回我々はマウスレーザー脈絡膜新生血管(CNV)モデルを用い、ルテインの炎症性血管新生に対する効果とその分子・細胞メカニズムを検索した。 【方法】C57BL/6マウスに対しレーザー光凝固によりCNVを誘導し、ルテイン経口投与によるCNV抑制効果をCNV体積により評価した。また、CNV誘導によるマクロファージ浸潤へのルテインの効果を調べた。また、脈絡膜におけるCNV形成に関与する炎症関連分子(ICAM-1,MCP-1,VEGF)の発現をRT-PCR、ELISAで検討した。またルテインのNF-κB活性化への影響を検討した。更に、NF-κB阻害剤を用い、CNV形成に対する作用を検討した。 【結果】マウスCNV体積はvehicle投与群に比し、ルテイン投与群で有意に抑制された。また、CNV誘導によるマクロファージ浸潤はルテイン投与により有意に抑制された。マウス脈絡膜のICAM-1,MCP-1,VEGFもルテインの投与により有意に抑制され、In votroにおいてもICAM-1,MCP-1,VEGFの発現はルテインにより抑制された。また、CNV誘導により活性化されるNF-κBはルテイン投与によりより抑制され、NF-κB阻害剤をマウスに投与するとCIWは抑制された。 【結論】ルテインは、NF-κBの活性化と、引き続いて起こる炎症関連分子の発現上昇、マクロファージ浸潤を含む脈絡膜炎症を抑制することにより、CNV形成を抑制することが明らかとなった。(Arterioscler Thromb Vasc Biol.2007;27:2555-2562.)
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[Journal Article] Macular pigment lutein is antiinflammatory in preventing choroidal neovascularization2007
Author(s)
Izumi-Nagai K, Nagai N, Ohgami K, Satofuka S, Ozawa Y, Tsubota K, Umezawa K, Ohno S, Oike Y, Ishida S.
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Journal Title
Arteriosclerosis, Thrombosis, and Vascular Biology 27
Pages: 2555-2562
Peer Reviewed
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