2008 Fiscal Year Annual Research Report
眼組織移植における新規の免疫補助シグナル分子の機能解析とその臨床応用にむけた展開
Project/Area Number |
19592044
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Research Institution | Nippon Medical School |
Principal Investigator |
堀 純子 Nippon Medical School, 医学部, 准教授 (60251279)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
北原 由紀 日本医科大学, 医学部, 助教 (30360176)
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Keywords | 移植免疫 / 免疫抑制 / 副刺激分子 / 角膜移植 / 拒絶反応 / ACAID / B7-H3 / immune privilege |
Research Abstract |
【目的】免疫補助シグナル分子の中で、新規のB7ファミリー分子であるB7-H3の、眼組織における発現と機能を明らかにすること。 【方法】In vivoの解析として、C57BL/6ドナーからBALB/c宿主への角膜アログラフトモデルと、C57BL/6由来アロ抗原特異的な前房関連免疫偏倚(ACAID)モデルを用い、抗B7-H3抗体投与を行い、眼局所と2次リンパ器官における免疫応答を解析した。。またin vitroの解析として、C57BL/6やC3H/Heの脾細胞で免疫されたBALB/cマウスまたは正常のBALB/cマウスの脾臓T細胞とC57BL/6角膜を共培養する系で、共培養の前にC57BL/6角膜を抗B7-H3抗体または対照IgGで前処理した。共培養後、角膜内皮死細胞を定量解析した。 【結果】B7-H3は前眼部の角膜と虹彩毛様体組織に恒性的に発現し、前房関連免疫偏位(ACAID)の誘導と角膜アログラフト生着に必要な分子であった、眼局所において、アロ反応性T細胞による角膜内皮障害は、B7-H3を発現する角膜に比して阻害された角膜の方で有意に強かった。一方、正常BALB/cマウス、同系やアロ移植マウスのいずれの頸部リンパ節、脾臓にもB7-H3発現細胞はほとんどなかった。 【結論】B7-H3は二次リンパ器官での免疫抑制よりは、眼局所でのT細胞との相互作用で抑制効果を発揮していることが示唆された。
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Research Products
(5 results)