2007 Fiscal Year Annual Research Report
光刺激に対するONおよびOFF反応の検出による緑内障早期発見
Project/Area Number |
19592051
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Research Institution | Institute for Developmental Research, Aichi Human Service Center |
Principal Investigator |
渡部 眞三 Institute for Developmental Research, Aichi Human Service Center, 周生期学部, 主任研究員 (10093486)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
近藤 峰生 名古屋大学, 大学院・医学系研究科感覚器障害制御学講座, 准教授 (80303642)
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Keywords | 神経科学 / 緑内障 / ON中心型細胞 / OFF中心型細胞 / 視野計 / 光誘発電位 / Unoprostone / 網膜組織培養 |
Research Abstract |
1.ネコ一次視覚野での光誘発電位VEPの記録:高輝度LEDによって矩形波と鋸波の光刺激を行い、ON時及びOFF時における集合電位を記録した。APBを眼球内に注入して網膜内ON経路を遮断したところ、ON時の反応が安全に消失した。PDAを注入してOFF経路を遮断したが、ON時の一部が消失し、OFF時の反応は残存した。APBとPDAを同時に注入した場合全ての反応が消失し、PDAがOFF経路を遮断していると判断できた。この結果はOFF経路のみの遮断をVEPで検出することは困難であることを示した。 2.視野計の試作:緑(530nm)と赤(623nm)のLEDを直径1mのドーム内に放射状に配置した視野計を製作した。緑内障未発症の35歳未満の晴眼者9名を対象に、矩形波と鋸波の光刺激を感知してスイッチを押してもらい、点灯時(ON潜時)と消灯時の潜時(OFF潜時)を測定した。矩形波と急速OFF鋸波(/|)刺激では平均ON潜時と平均OFF潜時の間に正の相関が見られた。しかし急速ON鋸波(|\)刺激では平均ON潜時と平均OFF潜時の間に負の相関が見られた。これらの結果が何を表しているか、また他のパラメータを利用すべきかが今後の課題である。LEDの点灯をコンピュータ制御にすることも課題である。 3.プロスタグランジン系緑内障治療薬Unoprodtone(商品名Rescura)による視神経再生:培養した網膜片にUnoprostoneを0.03-30μM添加して伸びた神経突起を数えたところ、3μMで最も多く突起が伸展した。グリア突起は全く伸展しなかった。
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