2008 Fiscal Year Annual Research Report
ヒルシュスプルング病の無神経節腸管の分子生理学からみた病態解析に関する研究
Project/Area Number |
19592062
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
秋吉 潤子 Kyushu University, 大学病院, 医員 (20380412)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田口 智章 九州大学, 大学院・医学研究院, 教授 (20197247)
増本 幸二 九州大学, 大学病院, 講師 (20343329)
家入 里志 九州大学, 大学病院, 助教 (00363359)
宗崎 良太 九州大学, 大学病院, 医員 (10403990)
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Keywords | ヒルシュスプルング病 / 消化管平滑筋 / 細胞内カルシウム / Rho kinase / カルシウム感受性 / 生理学 |
Research Abstract |
消化管運動の最終的な組織である平滑筋について、Hirschsprung病(以下H病)無神経節腸管ではこれまで着目されていなかった。そこでH病モデルラットを用いてH病無神経節腸管平滑筋の収縮特性について検討をおこなった。これまでに無神経節腸管平滑筋にはSubstance P(以下SP)刺激による張力は低下しているがSPレセプターは正常に発現しているという報告がある。無神経節腸管平滑筋のSPに対する収縮特性について検討した。前述のように腸管を処理し、細胞内カルシウム濃度-張力の測定をおこなった。定常状態を0%、高濃度カリウム溶液による脱分極による張力、細胞内カルシウムを100%とした。正常腸管:SP投与時張力624.03%、[Ca^<2+>]i78.09%。Rho kinase inhibitor(Y-27632)前投与時張力233.30%、[Ca^<2+>]i45,03%。無神経節腸管:SP投与時張力658.07%、[Ca^<2+>]i54.16%、Y-27632前投与時張力102.55%、[Ca^<2+>]i69.49%。正常腸管でのSPによる張力は624%と有意に上昇したが、[Ca^<2+>]iの上昇度は変化がなかった。 Y-27632投与により、Rho kinaseの関与する経路を遮断したところ、[Ca^<2+>]iの上昇度は変化せず、SPによる張力のみが233%に低下した。これによりH病モデルラットの正常腸管収縮にはRho kinaseが関与していることが判明した。次にHomo typeの無神経節腸管では、SP投与により658%の張力がえられたが、[Ca^<2+>]iの上昇は認めなかった。Y-27632を投与した場合には[Ca^<2+>]iは変化なく、張力は102%に低下した。以上より無神経節腸管平滑筋のSPレセプター以下の収縮メカニズムは正常腸管と同様にRho kinaseを介した経路が存存することが判明した.
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[Journal Article] Head circumference and long-term outcome in small-for-gestational age infants2008
Author(s)
Ochiai M, Nakayama H, Sato K, Iida K, Hikino S, Ohga S, Tsukimori K, Wake N, Masumoto K, Taguchi T, Hara T
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Journal Title
J Perinat Med 36
Pages: 341-347
Peer Reviewed
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