2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19592069
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
力久 直昭 Chiba University, 医学部附属病院, 助教 (60436433)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
一瀬 正治 千葉大学, 大学院・医学研究院, 教授 (90082156)
齋藤 康 千葉大学, 大学院・医学研究院, 教授 (50101358)
武城 英明 千葉大学, 大学院・医学研究院, 教授 (80291300)
卯木 浩之 千葉大学, 大学院・医学研究院, 助教 (40323290)
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Keywords | 移植 / 脂肪細胞 / bFGF / マトリックス / 生着 |
Research Abstract |
本研究の目的はモデル動物を用いて移植脂肪細胞の長期における生着を可能にする移植環境条件を明らかにすることである。そこで,マウス脂肪組織より調整した単独脂肪細胞をコラーゲンシートとともに皮下移植し,脂肪細胞の生着に対するbFGF(basicfibroblastgrowthfactor)およびマトリックス修飾酵素の効果を検討した。さらに,脂肪細胞の過剰に蓄積した肥満モデルを用いて,蓄積脂肪細胞の機能修飾を行う因子として成長ホルモン(GH)に着目してその効果を評価した。 1)培養脂肪細胞3T3-L1細胞においてbFGFはマトリックスメタロプロテアーゼファミリー遺伝子の誘導を促進した。その中でもMMP-2遺伝子の誘導が顕著だった 2)bFGFおよびMMP-2阻害による単独脂肪細胞の皮下移植に対する作用を検討した。bFGFは,移植脂肪細胞の生着を明らかに亢進した。すなわち移植後,4週間における移植片の重量,色調は明らかにbFGF投与で亢進し,切片中の蓄積脂肪量は有意に増加した。これに,MMP-2阻害剤を添加すると,bFGFによる生着促進効果が特異的に消失した。 3)移植脂肪細胞の分化能,脂質代謝に関わる転写因子,酵素の遺伝子発現を検討した結果,bFGFでCEBP等の分化促進因子が誘導され,MMP-2阻害により促成されることが明らかになった。 4)脂肪蓄積モデルにGH少量持続投与することにより,脂肪量は変化しないにもかかわらず細胞に発現するサイトカインが低下することが明らかになった。このことは,外来サイトカインが脂肪細胞の遺伝子発現を変化させることを示唆する。 当初計画した移植モデルの樹立に成功し,ほぼ100%の研究成果を得ることができた。引き続き,bFGFおよびMMP-2の作用を詳細に検討し,サイトカインによる脂肪細胞の機能修飾法を探索する予定である
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