2007 Fiscal Year Annual Research Report
腎不全における血管新生因子を用いた遺伝子治療の可能性
Project/Area Number |
19592088
|
Research Institution | University of Fukui |
Principal Investigator |
木村 哲也 University of Fukui, 医学部, 講師 (50195369)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
北野 史浩 福井大学, 医学部附属病院, 医員 (00444216)
小淵 岳恒 福井大学, 医学部附属病院, 助教 (10401986)
又野 秀行 福井大学, 医学部附属病院, 医員 (00412213)
寺澤 秀一 福井大学, 医学部附属病院, 教授 (30324164)
|
Keywords | 腎不全 / 血管新生因子 / PDGF / PD-ECGF |
Research Abstract |
腎不全における血管新生因子を用いた治療の可能性を検討するために以下の実験を行った。 1.ラット腎不全モデルの作成 麻酔した雄のSDラットの左側腹部に切開を加え左腎を露出し腎動脈を結紮・切離、左腎を摘出した。ついで、右腎の上極・下極の約3分の1を切除し、腎不全モデルを作成した。当初、左腎摘出および右腎動脈部分結紮による虚血腎不全モデルの作成を試みたが、レニン・アンギオテンシン系賦活に伴う異常高血圧を合併し、実験系への影響が大きいと考えられたため、腎部分切除腎不全モデルに変更した。術後、8週間後に犠牲死させ、残存腎を摘出し組織標本を作製し、病理組織的に陣障害の程度を検討したところ、尿細管の拡張・糸球体の肥大など糸球体効果病変の進行が認められ、腎不全の成立が確認された。 機能低下腎に、血小板由来内皮細胞成長因子(Platelet-derived endothelial cell growth factor; PD-ECGF)の血管新生因子を導入し腎に機能的・形態的にどのような変化がもたらされるかを検討するために、以下のごとくプラスミノベクターを作成した。 2.プラスミドベクター作成ヒトPD-ECGFcDNAをプラスミド(pCI/TP)を用いて複製する。さらにPD-ECGF導入プラスミドを抽出キット(Qiagen, USA)を用いて大腸菌から複製・増幅した。また、対照遺伝子としてLacZ遺伝子を組み込んだpCI/LacZプラスミドベクターを作成しこれを対照群とした。 現在、ラット腎不全モデルにPD-ECGF導入プラスミドを投与し、その効果を検討中である。
|