2007 Fiscal Year Annual Research Report
侵襲下骨髄細胞アポトーシス誘導と免疫抑制におけるTIRファミリーレセプターの役割
Project/Area Number |
19592104
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Research Institution | Hyogo College of Medicine |
Principal Investigator |
小谷 穣治 Hyogo College of Medicine, 医学部, 准教授 (80360270)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
寺嶋 真理子 兵庫医科大学, 医学部, 助教 (00412015)
大家 宗彦 兵庫医科大学, 医学部, 講師 (40309480)
切田 学 兵庫医科大学, 医学部, 非常勤講師 (40289062)
丸川 征四郎 兵庫医科大学, 医学部, 教授 (00030883)
宇佐美 眞 神戸大学, 医学部・保健学科, 教授 (00193855)
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Keywords | 外科侵襲 / 骨髄 / アポトーシス / エンドトキシン / IL-18 |
Research Abstract |
マウスにおいてエンドトキシンショックモデル(マウス腹腔内にエンドトキシンを40mg/kgで投与する)を作成し、野生型(WT)マウスとIL-18ノックアウト(KO)マウスにおける骨髄細胞のapoptosisの変化および血中サイトカイン値の変動について実験し、主にフローサイトメータにより解析を行った。結果、骨髄細胞はエンドトキシンの投与によりWT,KOともに減少したが、apoptosisの増加はKOでより顕著であった。また、マウス骨髄球系細胞の成熟とともに増加するGr-1抗原への抗体を用いて成熟度における apoptosis感受性の違いについて検討したところ、エンドトキシン血症下においてIL-18は未成熟な骨髄細胞にはanti-apoptoticに働き、成熟したものにはpro-apoptoticに働きかける可能性が示唆された。今回の検討により、IL-18が侵襲下骨髄細胞においてapoptosisを調節することが考えられ、過大侵襲後の骨髄抑制の病態治療においてIL-18が治療標的となる可能性が明らかとなった。今後は各種レセプター等、機序の解明に向けて研究を行う方針である。
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