2007 Fiscal Year Annual Research Report
多孔体HApブロック体を足場とする歯根膜細胞の3次元高密度培養と石灰化誘導
Project/Area Number |
19592140
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
川瀬 知之 Niigata University, 医歯学系, 准教授 (90191999)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
奥田 一博 新潟大学, 医歯学系, 准教授 (00169228)
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Keywords | ハイドロキシアパタイト / 骨誘導 / 3次元高密度培養 / 培養骨膜 / 骨シンチグラフィ / マイクロCT / 多血小板血漿 |
Research Abstract |
1)骨膜シート移植の適応拡大の一環として、その親技術である歯周組織再生療法の完成度を高め、その臨床研究データを蓄積する必要がある。完成した骨膜シートを多血漿板血漿(PRP)やハイドロキシアパタイトとともに用いて歯周骨欠損の骨再生に成功した。 2)PRPの組織工学的応用に関して、PRP等を用いた骨膜の促成培養技術を開発した。これによって、45日間を必要とした培養日数を30日程度まで短縮できるようになった。 3)ラットおよびヌードマウス背部皮下に酸処理HAp多孔体を移植し、組織・血管・細胞の浸入と炎症反応について検討した。その結果、酸処理はin vivoにおいても組織・細胞の侵入を容易とし、異物として排除される危険性を低減させることがわかった。 4)移植した多孔体における骨誘導能をマイクロCTあるいは骨シンチによって非観血的観察することが重要であると考えている。骨シンチについては、これまでに12例の検査をおこなった。粉砕骨移植を採用した初期段階では、骨形成と思われる集積像の位置や組織像との照合に疑問点があったが、骨肉種細胞移植法の採用により、明確に一致した検出が可能となった。 5)本格的なマイクロCT導入の前段階の条件検討という位置づけで、同時にX線撮影により変化を定量的に追跡する試みを行なった。IP(イメージングプレート)および携帯用デンタル撮影装置を導入し試験撮影を重ねた結果、骨シンチほどの鋭敏さはないものの、ポジティブな所見を得ている。さらにマイクロCTによる撮影も数例試みて、3次元再構築ソフトの試用や撮影用固定具について検討中である。 6)骨シンチ同様、マイクロCTにおいても、比較的長時間マウス・ラットを安静に保つ必要があるが、高価な吸入麻酔器に頼ることなくチオペンタールの前処理とハロセンの併用によって、中毒死させることなく撮影にきょうすることができるようになった。
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Research Products
(9 results)