2007 Fiscal Year Annual Research Report
転写因子STAT1による炎症性遺伝子の発現抑制機構
Project/Area Number |
19592158
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Research Institution | Meikai University |
Principal Investigator |
大森 喜弘 Meikai University, 歯学部, 教授 (50194311)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
関根 圭輔 明海大学, 歯学部, 助教 (00323569)
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Keywords | シグナル伝達 / STAT1 / リポ多糖 / CXCL1 / 遺伝子制御 / マクロファージ |
Research Abstract |
グラム陰性細菌由来のリポ多糖(LPS)とヘルパー1型T細胞(Th1)由来のインターフェロン・ガンマー(IFN-γ)は抗細菌活性などのマクロファージの活性化を誘導し、ケモカインなどの炎症性遺伝子の発現を相乗的に誘導することが知られている。一方、IFN-γは、マクロファージにおける炎症性遺伝子発現を増強するだけでなく抑制的にも作用することが知られているがその抑制機構についてはいまだ不明な点が多い。研究代表者らはLPSによって誘導されるケモカイン遺伝子CXCL1/KCの発現が、IFN-γによって抑制されることを明らかにし、さらにその抑制にはSTAT1が関与している可能性を示唆した。そこで本研究課題では、IFN-γによって活性化したSTAT1がどのようなメカニズムによりLPSによって誘導されるCXCL1/KC遺伝子の発現を抑制するのか検討を行った。 まずCXCL1/KC遺伝子の転写制御領域のどの領域がIFN-γによる抑制にとって必要であるか検討するためルシフェラーゼレポーターコンストラクトを作製し、マウスマクロファージ様細胞株RAW264.7細胞に用いて検討した。その結果、CXCL1/KC遺伝子プロモーター領域-474bpを含むレポーターコンストラクトにおいてIFN-γによる抑制効果が認められた。この領域の配列解析を行ったがSTAT1の結合配列は認めらなかった。一方、NF-κBの結合配列が存在することからIFN-γがNF-xBの活性化を抑制するのか否かゲルシフトアッセイにより検討を行ったがIFN-γはLPSにより活性化されるDNA結合活性に対しては影響しなかった。これらの結果は、IFN-γはNF-κBの活性化、DNA結合活性に非依存的にCXCL1/KC遺伝子の転写活性を抑制する可能性が示唆された。
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