2007 Fiscal Year Annual Research Report
破骨細胞を制御する新規MAPキナーゼ結合因子の解析
Project/Area Number |
19592163
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Research Institution | Matsumoto Dental University |
Principal Investigator |
山下 照仁 Matsumoto Dental University, 総合歯科医学研究所, 講師 (90302893)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高橋 直之 松本歯科大学, 大学院・歯学独立研究科, 教授 (90119222)
二宮 禎 松本歯科大学, 総合歯科医学研究所, 助教 (00360222)
溝口 利英 松本歯科大学, 総合歯科医学研究所, 講師 (90329475)
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Keywords | 破骨細胞 / MAPキナーゼ / 骨吸収 |
Research Abstract |
MKK6-p38MAPキナーゼシグナルが破骨細胞で特異的に抑制されるメカニズムを解明するために、MKK6に結合する因子を探索した。その結果得られた因子Alixの役割を解析するため、平成19年度の研究計画をたてて以下の成果を得た。 1、Alixが制御するMAPキナーゼ経路の同定。 ウイルスベクターを用いてマウス骨髄マクロファージにAlixを過剰発現させた。また、Alix特異的なshRNAをマウス骨髄マクロファージに導入した。この細胞をLPSで刺激したときのMAPK p38のリン酸化はAlixの過剰発現により抑制された。以上より、AlixはMAPK p38経路に関与していることがわかった。 2、破骨細胞の分化および骨吸収に対するAlixの作用の解析。 Alix遺伝子もしくはAlixのshRNAそれぞれを、ウイルスベクターを用いてマウス骨髄細胞に過剰発現させた。これらの細胞をM-CSFとRANKLで破骨細胞に分化させた。Alix遺伝子発現が亢進しても減少しても形成する破骨細胞数には有意差は認められなかった。 3、破骨細胞におけるAlixの発現によるサイトカイン産生制御の解析。 破骨細胞の分化にAlixの発現量の増減は影響しなかったことより、形成した破骨細胞におけるサイトカイン産生をELISA法で定量した。LPSで刺激したそれぞれの細胞上清におけるTNF量を測定したところ、shRNAでAlixの発現を抑制しても、LPS誘導性のサイトカイン産生が亢進することはなかった。また、この破骨細胞では、AlixをノックダウンしてもLPS刺激でMAPK p38のリン酸化が亢進することはなかった。
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Research Products
(6 results)