2008 Fiscal Year Annual Research Report
白血球によるLPS誘発性サイトカイン産生におけるアデノシン受容体の発現変動
Project/Area Number |
19592164
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Research Institution | Osaka Dental University |
Principal Investigator |
大浦 清 Osaka Dental University, 歯学部, 教授 (20131378)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
篠原 光子 大阪歯科大学, 歯学部, 准教授 (40067187)
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Keywords | アデノシン受容体 / マクロファージ / 炎症 / LPS / ライブイメージング / 遺伝子発現 / RT-PCR |
Research Abstract |
アデノシン受容体を介したシグナル伝達機構は、炎症の惹起と収束のバランスの維持に関与していると考えられているが、詳細な時空間的発現動態は未だ不明である。そこで本研究では、(1)in vivo及びin vitroにおける、各種アデノシン受容体の詳細な発現動態及び発現細胞の同定、(2)アデノシン受容体の時空間的制御機構の解明を行った。その結果、マウス皮膚創傷治癒モデル(in vivo解析)では、炎症期において、アデノシン受容体A1、A2A、A2B、A3の発現が認められた。次に、マクロファージによるアデノシン受容体の発現変動を調べるため、マウス腹腔内よりマクロファージを採取し、培養条件下においてLPS刺激を行い、各種アデノシン受容体の発現変動をRT-PCR法を用いて調べた(in vitro解析)。その結果、アデノシン受容体A2Aの遺伝子発現は6時間後に高発現が認められ、その後24時間後には減弱した。また、アデノシン受容体A2Bの遺伝子発現に関しては、1時間後から高発現が認められた。高発現は12時間持続した後、24時間後には減弱した。一方、アデノシン受容体A1及びA3の発現は認められなかった。以上の結果より、炎症期におけるマクロファージは、アデノシン受容体A2A及びA2Bを介して、炎症の惹起と収束のバランスを維持していると示唆された。最後に、マクロファージにおけるアデノシン受容体A2Aの時空間的発現動態を調べるため、アデノシン受容体A2AにGFP(緑色蛍光物質)を結合させたプラスミドを構築し、ライブイメージング解析を行った。
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Research Products
(1 results)