2007 Fiscal Year Annual Research Report
ヒト細胞におけるsiRNAを介したRNAiの超誘導とその分子シグナルに関する研究
Project/Area Number |
19592169
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
大和 建嗣 Tokyo Medical and Dental University, 大学院・医歯学総合研究料, 講師 (50174751)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西原 達次 九州歯科大学, 歯学部, 教授 (80192251)
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Keywords | RNA干渉 / siRNA / ルシフェラーゼ |
Research Abstract |
siRNAは,ウイルス感染症や癌の"魔法の薬"として大きな期待を寄せられている。しかし,これを実現するためには,標的遺伝子に対して高いRNAi活性と特異性を有する配列を選択し,効率よいRNAi誘導法を確立しなければならない。我々は,ヒト培養細胞においてこれまで報告よりも高効率のsiRNAによるRNAi誘導を観察した。 SiHaおよびHeLa子宮頸癌細胞株とSK-OV3卵巣癌細胞株にホタルルシフェラーゼ(FLuc)を恒常的に発現させたクローンFL-SiHa-2,FL-HeLa-1,FL-SKOV-5を分離した。これらの細胞ではリポフェクタミン2000(Lf2000)を用いてFLuc siRNA(5nM)を導入することにより95%以上の高いFLuc活性の抑制が観察された。さらにFLSiHa-2細胞にウミシイタケルシフェラーゼ(RLuc)を恒常的に発現するサブクローンRLE6-FL-SiH-10を分離し,この細胞におけるFLuc siRNAとRLuc siRNAの濃度効果実験をおこなった。FLuc siRNAとRLuc siRNAは,1.6pMの低濃度でそれぞれの酵素活性を80%および70%抑制した。多くの細胞性遺伝子に対するsiRNAは,RNAi活性を誘導するためには少なくともナノモル濃度以上の濃度を必要とするが,我々の分離したクローンではルシフェラーゼに対するsiRNAは,極めて高いRNAi活性を有することが明らかとなった。現在,FLuc発現クローンで様々な細胞性遺伝子に対するsiRNAのRNAi誘導について解析中である。
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Research Products
(4 results)