2007 Fiscal Year Annual Research Report
血管構造を指標とした悪性腫瘍に対する効果的非観血的治療法の開発
Project/Area Number |
19592187
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Research Institution | Kanagawa Dental College |
Principal Investigator |
櫻井 孝 Kanagawa Dental College, 歯学部, 准教授 (60277910)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川股 亮太 神奈川歯科大学, 歯学部, 助教 (40329199)
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Keywords | 放射線治療 / 温熱療法 / 化学療法 / 悪性腫瘍 / ヌードマウス / KB細胞 |
Research Abstract |
悪性腫瘍に対する各種非観血的治療法の抗腫瘍効果に関する培養細胞を用いた検証実験を行うのに先立ち、まず実験に使用する細胞株について検討を行った。口腔上皮癌由来悪性腫瘍株であるKB細胞株、HSC-2細胞株、HSC-3細胞株、SCC-4細胞株、SCC-9細胞株を対象に、培養実験およびヌードマウスへの移植実験を行った。その結果、HSC-3、SCC-4、SCC-9の各細胞は細胞増殖速度が遅く、また皮下接種による移植時の腫瘍生着率も低いことから本研究には適さないものと判断し、本研究の計画当初予定していた通り、今回の実験系では主としてKB細胞株を使用することとし、比較や追加検証実験のためにHSC-2細胞株を合わせて使用していくこととした。 非観血的治療法として、6MVエックス線照射による放射線療法、43℃加温による温熱療法、タキソイド系抗癌剤ドセタキセルによる化学療法を想定したコロニーアッセイ法によるin vitroでの検証試験を実施した。その結果、それぞれの治療法においてcytotoxic stress doseに依存した抗腫瘍効果が確認され、10Gyの放射線照射、50分の43℃加温、1ng/mlの24時間ドセタキセル培地添加によって、KB細胞はほぼ死滅する結果となった。 KB細胞皮下接種により作成した悪性腫瘍モデルマウスに対し、総線量44Gy hypo-fraction照射群(4.4Gy/1fraction、3fractions/week)と、総線量70Gy conventional照射群(2.0Gy/1fraction、5fractions/week)の二群による放射線治療を実施した。その結果、未治療のコントロール群と比較して両群で腫瘍抑制効果を認めたものの、腫瘍サイズの変動は個体間におけるばらつきがかなり大きく、有意差を得ることはできなかった。
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Research Products
(3 results)