2008 Fiscal Year Annual Research Report
コンポジットレジン接着修復の臨床的条件下における評価検討
Project/Area Number |
19592214
|
Research Institution | The Nippon Dental University |
Principal Investigator |
奈良 陽一郎 The Nippon Dental University, 生命歯学部, 教授 (80172584)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
貴美島 哲 日本歯科大学, 生命歯学部, 講師 (90247023)
山瀬 勝 日本歯科大学, 生命歯学部, 講師 (80301571)
代田 あづさ 日本歯科大学, 生命歯学部, 助教 (10307960)
新田 俊彦 日本歯科大学, 生命歯学部, 助教 (20247042)
|
Keywords | レジン接着システム / 歯頸部V字状窩洞 / 漏洩試験 / 複合ストレス負荷 / 微小引張り接着強さ / 象牙質接着強さ / DIAGNOdent / ビーム状試料断面積 |
Research Abstract |
1.ヒト抜去小臼歯頬側歯頸部に規格化V字状窩洞を形成後、レジン接着システム/修復用コンポジットレジンによる修復を行い、4/60℃間サーマルサイクリング1,250セットと12kgf繰り返し荷重10万回の同時負荷による複合ストレスを修復試料に加えた。その後、試料を1%メチレンブルー水溶液中の60分間浸漬、窩洞中央部から板状試料2枚の切り出し、研磨、色素浸透状態の評価を行った。さらに、2枚の板状試料にダンベル状形態調整を行い、歯肉側象牙質窩壁に対するμ-TBS値を測定した。 (1)代表的市販ワンボトル・オールインワン・システムの中には、従前の研究によって優れた接着性を有するとの評価を得ているセルフエッチング・プライマー・システム(SE)に比べ、同等または勝る接着強さ維持耐久性・信頼性・辺縁封鎖性を示すものが確認できた。 (2)代表的市販ワンボトル・オールインワン・システムによる歯頸部規格化V字状窩洞修復は、口腔内環境想定の複合ストレスによって歯頂側エナメル質窩縁封鎖性の劣化が認められるものの、歯肉側象牙質窩縁はSEと同等の優れた封鎖性を維持することが判明した。 2.接着システムの齲蝕罹患象牙質接着強さ(B値)・DIAGNOdent値(D値)・齲蝕検知液染色度(C値)の相互関係について検討した結果、B値はC値の増加に伴い増大し、またD値の規則性はC値に比べ劣り、齲蝕除去状態の指標としてのDIAGNOdent値による単独判断は適切とはいえないことが示唆された。 3.ビーム状試料断面積が微小引張り接着強さ(μ-TBS)に及ぼす影響について、断面積1mm^2未満に焦点を絞り検討した結果、μ-TBS値はビーム状試料断面積の縮小に伴い増大し、かつ接着強さ獲得に際しての信頼性は低下し、断面形態1×1mmのビーム状試料の有効性が示唆された。
|
Research Products
(5 results)