2009 Fiscal Year Annual Research Report
セラミック前駆体ポリマー『ポリシラザン』のジルコニア接着への応用
Project/Area Number |
19592216
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Research Institution | Kanagawa Dental College |
Principal Investigator |
花岡 孝治 Kanagawa Dental College, 歯学部, 講師 (40198776)
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Keywords | ペルヒドロホリシラザン / シリカコート / ジルコニア / 接着 |
Research Abstract |
ジルコニア高強度型セラミックスとレジンセメントとの接着改善のため,シリカ前駆体であるペルヒドロポリシラザン(PHPS)の有効性を検討した結果,Pd系触媒を含有する5%NL-120によるコーティングが接着の改善に有効であることが示されたさらに、既存のRocatecR-systemおよび市販セラミックス接着プライマー(AZプライマー)を対照として、着耐久性を比較した結果、サンドブラスト面に対するコーティングには,均一な薄膜を得るためのエアーブローが必要であり,接着耐久性を得るためには,耐水性を有する芳香族系シランカップリング剤の応用が推奨された。今回、より耐久性のある接着を得るための膜圧条件を決定すると共に、臨床応用を前提として、ポーセレン焼成後の親水化処理について検討した。 1.被着体(#600研磨ジルコニア)に,4種濃度のNL-120(5%,1%,0.5%,0.1%)をフロー法にて塗布500度で10分間焼成後,シランカップリング処理を施し,レジンセメントにてメタルロッドを接着し,24時間水中保管後,サーマルサイクル(TC)2000回後に、引張り接着試験を行った結果,ジルコニアとレジンセメント間の接着を担うシリカ膜を可及的に薄膜化した方が優れた耐久性のある接着が得られることが示され,接着界面でのシリカ層膜内部に発生する内部応力の発生を減少のすることが,より耐久性のある接着には必要であることが示唆された。 2.高温焼成後のシリカ面を清浄化すると共に親水化(活性化)する方法の確立するため,ポーセレン焼成プログラム後のSiウエハー上のシリカ薄膜の接触角を基準として、その有効性を検討した結果,リン酸エッチング後,アセサイド処理ですることの有用性が示された。
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