2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19592217
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Research Institution | Tsurumi University |
Principal Investigator |
藤林 久仁子 (鈴木 久仁子) Tsurumi University, 歯学部, 助教 (70196806)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
池島 厳 鶴見大学, 歯学部, 助教 (50222865)
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Keywords | コンポジットレジン / 無影灯 / 硬化時間 |
Research Abstract |
可視光線重合型のコンポジットレジンが専用の光照射器以外の光でも重合を起こすことは良く知られている.臨床においても付形に時間がかかる前歯部の大きな充填などの際に問題になって来ることが多い.これは,室内照明や太陽光にコンポジットレジンの感光剤を反応させる波長域の光が含まれていることが原因であるが,特にユニット無影灯は他の環境光と比較して光強度が著しく高いため,影響は大きいと思われる.今年度は、実際に臨床で使用している無影灯の波長特性および無影灯暴露下でのコンポジットレジンの操作時間を測定した。1)波長特性:各無影灯の照射光の分光波長分布を波長別エネルギー測定器LI-1800(Licor, USA)を用いて測定した。波長域は300〜800nmとした。2)照度:各無影灯の照度は、ユニットを水平位にした状態で,安頭台にデジタル照度を設置して行った。測定距離は、治療中の歯科医師27人で測定した治療部位から無影灯までの平均距離47cm(以下短距離)と、ISO9680の基準に準じ(臨床的に最も遠く離したと思われる距離)70cm(以下長距離)とした。3)コンポジットレジンの操作時間の測定;レジンペースト約0.5gを、スライドガラス上に、巾約5mm,長さ約15mm,厚さ約1mmとなるようにポリエステルストリップスを介して圧接した.この試料を無影灯直下47cmの位置に設置し,曝露開始より5秒間隔で,探針を用いて押し切り試験を行った.「結果」無影灯の波長域は可視光全域に渡っており,すべての無影灯で380nm以下紫外域は含まれてなかった.また、照度は短距離では最高365001x,最低84901xと,大きくばらついていた.各コンポジットレジンとも,室内光では30分以上硬化を始めないのに比べ無影灯曝露下では操作時間は著しく短縮し, APXでは30〜60秒(平均43.9秒)Z250では40〜80秒(平均51.1秒)Herculiteでは20〜45秒(平均39.7秒)であった
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