2008 Fiscal Year Annual Research Report
新規バイオアクティブ修復材料によるう蝕象牙質再石灰化療法の開発
Project/Area Number |
19592218
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Research Institution | Tsurumi University |
Principal Investigator |
秋本 尚武 Tsurumi University, 歯学部, 講師 (40184113)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大森 かをる 鶴見大学, 歯学部, 助教 (80213867)
原 麻由子 鶴見大学, 歯学部, 助教 (80434398)
英 將生 鶴見大学, 歯学部, 助教 (80329226)
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Keywords | う〓象牙質 / 再石灰化 / S-PRG / ミネラルイオン |
Research Abstract |
う蝕治療におけるMI療法を確立するため,バイオアクティブ修復材料およびS-PRG (Surface-reaction type Pre Reacted Glass-ionomer)を用いた試作セメントによる脱灰象牙質の再石灰化の可能性とその程度について検討することを目的として研究を行った.う蝕影響象牙質は,う蝕原性菌により象牙質が一部脱灰されており,長期接着耐久性において弱点と言われている。また一部う蝕原性菌が存在する可能性もあり一般的に再石灰化を起こしにくい環境と考えられる.一方で,今回検討したS-PRGフィラーにはミネラルのリリース&リチャージ能があるといわれており,継続的に各種ミネラルが脱灰象牙質に作用することで再石灰化することが期待される.本研究では,乳酸による脱灰とう〓原性菌を組み合わせた人工脱灰象牙質に対する, S-PRGフィラーを含む各種修復材料による象牙質再石灰化の可能性を超微小押し込み硬さ,脱灰象牙質へのミネラルイオンの取り込みを測定した.昨年度の結果より, S-PRGフィラーから各種イオン溶出することが確認されている.硬さ試験による人工脱灰象牙質の変化は,長期水中保管後に修復物直下の硬さが上昇することが認められ,また硬さが変化した部分の象牙質中にミネラルイオン、特にフッ素そしてわずかであるがストロンチウムの存在が確認され,人工脱灰象牙質の再石灰化の可能性が示唆された. 象牙質接着界面の長期耐久性に関しては最も重要な研究課題であり,特に歯質側からの接着耐久性に関するアプローチは現在注目されている.う〓象牙質のさらに確実な再石灰化をめざした研究を継続する必要があると思われる.
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Research Products
(2 results)