2007 Fiscal Year Annual Research Report
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19592220
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
會田 英紀 Hokkaido University, 大学院・歯学研究科, 助教 (10301011)
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Keywords | バイオマテリアル / チタン / 上皮細胞 |
Research Abstract |
本研究の目的は、細胞特異的親和性を有するバイオマテリアルを開発することである。デンタルインプラントは上皮を貫通して顎骨内に固定されるのがその特徴で、部位によって接している生体組織が異なるためマテリアルの最適なバイオロジー的特性が部位によって異なる。初年度は、バイオマテリアルの準備と各種バイオマテリアル上での上皮系細胞の増殖と機能を比較検討することを到達目標とした。 1)バイオマテリアルサンプルの準備 本研究には純チタンならびにジルコニアディスクが必要となるが、初年度は本実験に適したジルコニアディスクが見つからなかったため、今後も継続して検索していく予定である。純チタンディスクに関しては、無処理のものと光照射処理したものをSEM、AFMおよびXPSにて表面性状を解析したところサンプル表面の元素分布に有意な違いがあることが判明した。 2)サンプルディスク上での上皮系細胞の増殖と機能の比較検討 8週齢のSprague-Dawley系雄ラットの上顎歯肉から採取し分離培養した上皮系細胞をサンルディスク上に播き、一定期間培養後サンプル表面に付着している細胞数を調べたところラット骨髄由来間葉系幹細胞の結果とは相反する結果が得られたことから光照射処理した純チタンディスクの細胞特異的親和性が確認された。今後はさらに培養開始直後のマテリアル表面への細胞の初期接着とその後の増殖能、ならびに上皮系細胞間および上皮系細胞とバイオマテリアル間の接着に関与する遺伝子の発現を解析していく必要があると思われる。
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