2008 Fiscal Year Annual Research Report
微小表面接触疲労にもとづく修復用材料の表面劣化とその耐久性の改善
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19592252
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
藤井 孝一 Kagoshima University, 大学院・医歯学総合研究科, 准教授 (60156817)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
有川 裕之 鹿児島大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助教 (90128405)
南 弘之 鹿児島大学, 医学部・歯学部附属病院, 講師 (50244257)
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Keywords | アクリルレジン / 歯冠用レジン / 疲労 / 粘弾性 / 硬さ / フィラー含有率 |
Research Abstract |
測定試料は工業用アクリルレジン(SU)、歯科用加熱重合型アクリルレジン(AC)、歯冠用硬質レジン(2種類:ESとSD)の4種を用いた。試料表面上に対して、37℃の注水下でルビーボール(φ2mm)に200gを負荷し、500rpmの回転数(モータ)において微小接触面の疲労を測定した。加えて、用いた試料の動的粘弾性(G'&η)、マイクロビッカース硬さ(Hv)および無機質フィラー含有率を測定した。 ボールのころがり接触による試料表面の劣化の開始を、各試料の表面粗さを考慮して、5μmのくぼみが生じた回数とすれば、ES, SD, SUおよびACでは、5.88×10^3〜8.82×10^4回の範囲であった。その後、繰返し接触回数の増加により、100μmのくぼみを生じるまでに、各試料ではそれぞれ2.94×10^5〜4.10×10^6回を要した。各試料の37℃におけるG'の値は、それぞれ1.41〜11.2GPaの範囲であった。また、そのη値は,1.33×10^7〜3.61×10^7Pa・sの範囲であった。他方、37℃蒸留水中で保管した各試料のHvの値は、19.8〜184の範囲であった。各材料の無機質含有量は、2種類の歯冠用レジンで54.7±0.11(ES)と88.8±0.06(SD)であった。 本実験の結果、表面接触疲労により、4種の材料中でG'およびHvが最大値を示すESの損傷が激しく、今回、評価の基準とした同一繰返し接触回数で比較したくぼみも最大値を示した。
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Research Products
(5 results)