2008 Fiscal Year Annual Research Report
非咬合モデル動物を用いた、咬合状態が舌、咀嚼筋の特性に及ぼす影響の検討
Project/Area Number |
19592266
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Research Institution | Tsurumi University |
Principal Investigator |
石川 千恵子 Tsurumi University, 歯学部, 助教 (70176163)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山根 明 鶴見大学, 歯学部, 准教授 (20166763)
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Keywords | 小眼球症マウス / 咬合 / C2C12 / 筋線維数 / 筋線維断面積 / MCK / mitf / siRNA |
Research Abstract |
mitf (microphthalmia-associated transcription factor)はベーシック・ヘリックス・ループ・ヘリックス(bHLH)及びロイシン・ジッパー構造をもつ転写調節因子で、色素細胞、肥満細胞、破骨細胞などの発生に非常に重要な役割を果たしていることが知られている。mitf遺伝子に突然変異をもつ小眼球症マウスは破骨細胞の異常により歯槽骨が吸収されないため、全ての歯が萌出できず、咀嚼することができない。この小眼球症マウスを用い成長発育過程における咬合様式の違い(咀嚼運動の有無)が咀嚼筋の発育・発達に及ぼす影響を調べるのが本研究の目的である。本年度はmitf遺伝子の突然変異が骨格筋の成長発育課程に及ぼす影響を明らかにするため、小眼球症マウスおよび培養筋芽細胞系列C2C12を用いて実験を行い、以下の結果を得た。体重あたりに腓腹筋重量は、小眼球症マウスは野生型マウスと比較して、生後3、8週で有意に減少していた。腓腹筋に含まれる筋線維数は生後1、8週の小眼球症、野生型マウスの間で有意差は認められなかった。生後8週における腓腹筋線維断面積は野生型と比較して小眼球症マウスが約20%小さかった。C2C12播種後3日目にmitf siRNA処理によりmitfの発現を抑制した場合、筋管形成と骨格筋の分化マーカーである骨格筋クレアチンキナーゼ(MCK)蛋白質発現が抑制された。以上の結果からmitfはマウス腓腹筋の発生発達過程に何らかの役割を果たしていることが示唆された。
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Research Products
(7 results)