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2008 Fiscal Year Annual Research Report

口腔扁平上皮がん再発のリスクファクターとしてのp53ファミリーの意義

Research Project

Project/Area Number 19592279
Research InstitutionHokkaido University

Principal Investigator

石川 誠  Hokkaido University, 病院, 准教授 (10202970)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 進藤 正信  北海道大学, 大学院・歯学研究科, 教授 (20162802)
東野 史裕  北海道大学, 大学院・歯学研究科, 准教授 (50301891)
大廣 洋一  北海道大学, 大学院・歯学研究科, 助教 (40301915)
Keywords口腔扁平上皮がん / 腫瘍再発 / p53ファミリー
Research Abstract

腫瘍の転移と再発は予後を左右する大きな要因であり、その防止対策が急務である。がん抑制遺伝子であるp53は多くの腫瘍でその変異がみられ、がん抑制遺伝子としての機能を喪失するだけでなく、より悪性度の高い腫瘍としての形質を獲得することが示され始めている。p53変異の導くリスクファクターとしての意義を明らかにし、腫瘍の再発の防止の一助とすることを目的に検索を行った。
11例の口腔扁平上皮がん患者について病理学的検索を行った。免疫染色でp53異常タンパクの蓄積が9例に認められ、変異型p53をゲノムに持つ可能性が示唆された。これらの症例からDNAおよびRNAを抽出し遺伝子変異について検索したところ、全例でp53の変異が確認された。
抗がん剤は癌細胞にアポトーシスを引き起こし細胞死誘導を生じさせる。野生型p53はこの機構に重要な役割を演じているが、口腔がんの多くは変異型p53をゲノムに持つため、抗がん剤の効果を高める必要性がある。ゲノムに変異型p53を持ち、抗がん剤シスプラチンに抵抗性をもつ口腔がん細胞株HSC3を対象としてシスプラチンの細胞死誘導に及ぼすポリリン酸の影響について検索した。ポリリン酸は10数個から数百個の正リン酸が直鎖状に結合したポリマーで、ほとんど全ての生物に存在することが知られているが生物学的機能については不明な点が多い。その結果、ポリリン酸がシスプラチン処理により細胞に生じた細胞死誘導をさらに活性化し、低濃度のシスプラチンでも細胞死を誘導できることが明らかになり、この際にはp53被依存的にBaxの転写活性化にともなうCaspase9、PARPの活性化が生じていた。
このような所見は、ポリリン酸がp53以外の転写因子の安定化にはたらきストレ経路によるアポトーシス誘導経路を刺激したものと思われた。

  • Research Products

    (1 results)

All 2008

All Journal Article (1 results) (of which Peer Reviewed: 1 results)

  • [Journal Article] Serum p53 antibodies as a prognostic incidator in oral aquamous cell carcinoma2008

    • Author(s)
      山崎裕
    • Journal Title

      Odontology 96

      Pages: 32-37

    • Peer Reviewed

URL: 

Published: 2010-06-11   Modified: 2016-04-21  

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