2007 Fiscal Year Annual Research Report
顎顔面骨骨治癒過程におけるCOX-2シグナルの役割の解明
Project/Area Number |
19592284
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
近津 大地 The University of Tokyo, 医学部・附属病院, 助教 (30343122)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高戸 毅 東京大学, 医学部附属病院, 教授 (90171454)
小笠原 徹 東京大学, 医学部附属病院, 講師 (20359623)
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Keywords | COX-2 |
Research Abstract |
本研究は、顎顔面骨骨折治癒過程におけるCOX-2シグナルの役割を分子・組織学的レベルで解明することを目的としている。 1.COX-2ノックアウトマウスを用いた顎顔面骨(膜性骨)骨折モデルの作製 当初、マウス下顎骨骨折モデルの作製を試みた。しかしながら、マウスの下顎骨は非常に薄く、骨折後にプレートで固定しても数日以内に再骨折を繰り返していた。よって、途中からは同じ膜生骨化の頭蓋冠で骨折モデルを作製することとした。 マウス頭蓋冠骨折モデルの作製:COX-2ノックアウトマウスおよび野生型マウス(8週齢雌、18-22g)は、チャールズ・リバー・ジャパンより購入した。セレクタール、ケタラール、生食を1:1:8の割合で混合したものを0.1ml/10g腹腔内に投与して全身麻酔を施す。マウスの頭蓋冠を露出させて、直径4mmのデルマパンチで頭蓋冠の片側を硬膜直上まで骨切りを行い、骨片が十分可動することを確認したら、頭皮を再縫合する。実験動物は各12匹とした。 2.骨治癒過程におけるCT画像による観察 手術直後、手術後1、2、4、8、12週目に体重を測定してから安楽死させる。頭蓋冠を摘出し、リン酸緩衝4%パラホルムアルデヒドで固定する。そして、3D-CT撮影を行い、骨折治癒経過を画像にて評価検討したところ、ノックアウトマウスおよび野生型マウス間で明らかな治癒過程での差は認められなかった。 今後の計画としては、組織学的・分子生物学的に両者の差を詳細に検討していく予定である。
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