2009 Fiscal Year Annual Research Report
閉塞型睡眠時無呼吸症候群への新しい治療法の試み-中周波筋刺激の効果について-
Project/Area Number |
19592289
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
高田 佳之 Niigata University, 医歯学系, 助教 (40313548)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小林 正治 新潟大学, 医歯学総合病院, 講師 (80195792)
泉 直也 新潟大学, 医歯学総合病院, 助教 (10361908)
西山 秀昌 新潟大学, 医歯学系, 准教授 (60243250)
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Keywords | 睡眠時無呼吸症候群 / 筋刺激 |
Research Abstract |
本研究の目的は、従来の即時的なオトガイ舌筋への電気刺激ではなく、周期的な筋刺激によるトレーニングで筋そのものの活性と緊張度の維持を促し、持続的な咽頭部の開大を得ることで、睡眠時の無呼吸を改善できるかを調査するものである。 前年より行ってきたオトガイ舌筋を経皮的に中周波筋刺激装置(エムスティム ウィット PH-CM100(日本メディックス))にて刺激する方法で、新潟大学医歯学総合病院睡眠呼吸障害外来に通院している5名の睡眠時無呼吸症候群患者を対象として1ヶ月以上の期間、週1回の頻度にてトレーニングを行った。実験に協力してもらうことに際し、事前に十分に実験の主旨、内容を説明した後、新潟大学歯学部倫理委員会承認の同意書を得ている。 トレーニングの効果の評価は、セファログラムと睡眠評価装置パルスリープLS-120(フクダ電子)にて行った。 セファログラム上、オトガイ舌筋の後縁部がトレーニング前より切り立ったようになり、気道の開大を認めたもの、舌背部の挙上を認めたものなど画像的な変化を認めた。 簡易PSG検査結果は、AHIの減少を認めたものは5名中3名で明らかな改善は認めるまでにはいたらなかったが、最大呼吸停止時間は前例で減少しており、患者からの聞き取り調査でも前例トレーニング前より改善した感じがするとの回答を得た。 今回の結果より、本トレーニング単独で十分な治療効果を得ることは難しいが、現在行われている治療法(NCPAP、口腔内装置)をより効果的にするための補助的意義は高いと考える。 さらに、症例を増やしトレーニング方法を検討する予定である。 本研究結果の概要は平成22年日本口腔外科学会総会にて報告する予定である。
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