2007 Fiscal Year Annual Research Report
骨髄幹細胞の固定化サイトカインによる誘導および骨再生
Project/Area Number |
19592296
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
山近 英樹 Okayama University, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助教 (10294422)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
辻極 秀次 岡山大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助教 (70335628)
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Keywords | 固定化 / BMP-2 / 骨髄幹細胞 / 脂肪幹細胞 / 歯髄幹細胞 |
Research Abstract |
本研究は効率的で迅速な骨再生を可能とする実験系を確立することを目的としておりこのためのストラテジーとして、細胞発育の場を整備することと、幹細胞を再生細胞として効率的に目的の細胞、組織に分化させる事をもくろんでいる。 まず我々が従前から研究してきたサイトカイン固定化法を応用し骨形成を促進するタンパクであるbonemorphogenetic protein-2(BMP-2)をI型コラーゲンに固定化し、細胞発育の場が整備されることを検証した。具体的には培養細胞ST2,MC3T3-E1,C2C12を用いてこれに固定化BMP-2で骨系細胞への分化誘導をおこなった。骨系細胞への誘導シグナルをリン酸化Smadの発現で確認すると、そのシグナルが固定化BMP-2で増強され発現時聞も延長することが確認された。また誘導を受けた細胞では、骨系細胞への分化誘導がType I collagen,Osteopontin,Osteocalcin,Alkaline phospatase,レベルでも、固定化BMP-2で増強されることが確認された。この研究結果は固定化BMP単独でも異所性に骨誘導を増強することを予想させこのため固定化BMPのラット皮下への移植実験をあらたに計画した。この移植実験では、BMPをI型コラーゲンに固定したサンプルと、BMPをI型コラーゲンに固定しないサンプルのいずれでも骨が形成されることが確認されたが骨梁の層板状構造が、固定化BMPでは非固定BMPにくらべ早期に確認されまた骨梁の量も固定化BMP移植群の方が多いことが確認された。 再生細胞として幹細胞の樹立には、ラット骨髄細胞、脂肪細胞、歯髄細胞を用いそれぞれ培養を継代することにより骨髄幹細胞、脂肪幹細胞、歯髄幹細胞を樹立した。現在はこれらの樹立した幹細胞を、固定化BMPにより分化、誘導させ骨系細胞への分化を確認している。
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Research Products
(6 results)