2008 Fiscal Year Annual Research Report
歯科治療時における音楽・笑気併用鎮静法の自律神経と循環動態変動に及ぼす影響
Project/Area Number |
19592303
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
椙山 加綱 Kagoshima University, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (50124772)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
糀谷 淳 鹿児島大学, 大学院・医歯学総合研究科, 准教授 (60304325)
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Keywords | 精神鎮静法 / 音楽鑑賞 / 笑気吸入鎮静法 / 自律神経系 |
Research Abstract |
歯科診療室を訪れる患者さんは多かれ少なかれ歯科治療に対して恐怖心や不安感を抱いている。なかには歯科治療が怖くて歯科治療を受けることができない歯科治療恐怖の患者さんもいる。このような患者さんに対して従来から精神鎮静法が行われてきたが、われわれは専門外来としてリラックス歯科外来を立ち上げ精神鎮静法と音楽鑑賞の併用による精神鎮静法を実施している。そこで、本研究では、クロスウエル社製生体情報モニタシステムと自律神経解析ソフトを用いて、笑気吸入鎮静法に音楽鑑賞を併用したときの自律神経機能と循環動態の変化を検討することを計画した。今年度は歯科治療中に発生する不快音の影響を検討することとし、以下の方法で研究を行った。 有志健康成入を対象とし、研究の方法や意義について説明し実験に参加することの了承を得たのちに実験を開始した。歯科診療台上に水平仰臥位で安静を維持しながら循環動態を測定し自律神経解析を行い、交感神経系と副交感神経系の緊張状態を解析して対照値とした。その後、耳元であらかじめ録音しておいたタービン音と金属器具類の摩擦音を聞かせて、循環動態測定と自律神経解析を行った。 その結果、HFは対照群で692、タービン音で800、金属音で314、LFは対照群で272、タービン音で1390、金属音で1774、HF+LFは対照値で964、タービン音で1251、金属音で2090であり,L/Fは対照群で0.32、タービン音で5.5、金属音で6.8、CVRRは対照値で5.3、タービン音で7.1、金属音で7.2と変化したが、循環動態に有意な変化は認められなかった。
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