2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19592305
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Research Institution | Yokohama City University |
Principal Investigator |
松井 義郎 Yokohama City University, 医学研究科, 准教授 (10181687)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
浅原 孝之 東海大学, 医学部, 教授 (20246200)
廣田 誠 横浜市立大学, 医学研究科, 准教授 (20347305)
小澤 知倫 横浜市立大学, 医学研究科, 助教 (30381479)
藤内 祝 横浜市立大学, 医学研究科, 教授 (50172127)
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Keywords | 骨 / 再生 / CD34陽性細胞 |
Research Abstract |
末梢血CD34陽性細胞を応用した骨造成法の開発を目的に19年度はヒト末梢血中からのCD34陽性細胞の分離とそのヌードラットへの移植について至適条件の検討と造成組織内でのCD34陽性細胞(血管内皮前駆細胞)の分化程度について免疫染色法を用いて検討を行った。ヌードラット頭蓋骨を用いた実験モデルを作製した。頭蓋骨に開ける穴の大ききとしては直径5mm大で厚みを約1mmとした。時間経過と共に自然治癒しない大きさとした。ヒト末梢血から得られるCD34陽性細胞(血管内皮前駆細胞)の数は我々の検討では健常成人男性で1×10^3個/ml全血であった。我々はCD34陽性細胞を移植床に保持する足場として現在臨床で使用されているウシ由来アテロコラーゲンシートを用いた。当初我々はゲル化コラーゲンを担体として用いたが、硬化に時間がかかるため使用には適さなかった。アテロコラーゲンシートはコラーゲンゲルと比較すると足場確保能力、細胞保持力は高く使用可能と考えられたが、より強固で足場保持能力の高い材料を今後さらに模索して行く予定である。細胞をしみ込ませたコラーゲンシートをヌードラット頭蓋骨に貼付して2週目および4週目にヌードラット頭蓋骨を採取しアテロコラーゲン単独群、何も貼付しないコントロール群と実験群の間で骨造成の程度を比較した所、CD34陽性細胞を応用した群に骨造成の促進が見られた。上述した様に、検討課題として骨造成の場の確保があるが、アテロコラーゲンシートの場合、作製した腔は上下的に圧縮された形となり、より腔の確保能力の高い材料を今後検討する予定である。免疫染色による検討ではCD34陽性細胞を導入した群では、造成骨内にIsolectinB4、human-nuclear antigen、human-osteocalcin陽性細胞が確認でき、ヒト由来のCD34陽性細胞(血管内皮前駆細胞)が骨芽細胞へ分化したと考えられた。この点についても今後更なる検討が必要と考えている。
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