2007 Fiscal Year Annual Research Report
口腔癌の浸潤にRECK(MMP抑制膜結合蛋白質)が及ぼす影響についての検討
Project/Area Number |
19592310
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Research Institution | Dokkyo Medical University |
Principal Investigator |
佐々木 忠昭 Dokkyo Medical University, 医学部, 准教授 (40225876)
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Keywords | 口腔癌 / 浸潤様式 / 三次元解析 / RECK / MMP / 予後 |
Research Abstract |
1995年から2004年の9年間に、獨協医科大学病院口腔外科において一次的に手術を施行した口腔扁平上皮癌33例を対象とした。浸潤様式について三次元的に解析した結果、連続型は25例、非連続型は8例であった。浸潤様式とRECKとの関連についてみると、連続型ではRECKの発現量が高く、非連続型ではRECKの発現量が低く、三次元解析による浸潤様式とRECKの発現は関連がみられた。次に、RECKの発現と予後について検討した結果、浸潤様式と同様にRECKの発現が高い症例においては予後良好例が多く、また、予後不良例ではRECKの発現は低かった。RECKとMMP-2、およびMT1-MMPとの関連についても免疫組織学的に検討を行ったが、これらの間に有意な相関は認められなかった。今回さらに、口腔扁平上皮癌の細胞株(YK分類による浸潤様式3型(OSC19)、4C型(OSC20)、4D型(HOC-313))を使用し、Real time PCR法によってRECK、MMP-2、MMP9、およびMT1-MMPの発現量についても検討した。その結果、浸潤様式3型に比較し、4Cならびに4D型ではグレードがアップするに従い、RECKの発現量は低くなる傾向を示し、三次元解析による結果とは異なった。同様に、MMP-9の発現量も浸潤様式が3型から4D型に進むに従い低くなる結果であった。一方、MMP-2とMT1-MMPは浸潤様式が進むに従い、発現量が増加する結果で、三次元解析と同じ結果を示した。
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