2007 Fiscal Year Annual Research Report
間質組織の異常から見た口腔白板症と扁平上皮癌の発症機序の検討
Project/Area Number |
19592314
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Research Institution | Showa University |
Principal Investigator |
豊島 貴彦 Showa University, 歯学部, 助教 (90338533)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
新谷 悟 昭和大学, 歯学部, 教授 (80294429)
伊東 大典 昭和大学, 歯学部, 講師 (40286844)
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Keywords | 腫瘍間質組織 / 口腔癌における発症機序 / 口腔癌発癌予測システム |
Research Abstract |
口腔癌において発症機序を解明し、発癌予測システムを確立するためにマウスの実験的口腔粘膜上皮異形成モデル、ヒトロ腔白板症、ヒトロ腔扁平上皮癌を対象とし、レーザーマイクロダイセクションとDNAチップを用いて、病変周囲組織、線維芽細胞の遺伝子発現プロファイルを網羅的に解析し、前癌病変や癌の発症に関与する遺伝子を絞り込み、この遺伝子のin vitroおよびin vivoでの機能を、ウィルスベクターを用いた遺伝子導入とsiRNAによる遺伝子ノックダウンによって評価する。その結果から、口腔癌の発症メカニズムにおける周囲組織の影響を把握し、遺伝子診断・治療に結びつけることを目的とした。 口腔扁平上皮癌の間質組織における遺伝子発現プロファイルの解析のために生検または切除術で得られたヒトロ腔白板症および口腔扁平上皮癌(OSCC)組織のパラフィン超薄切片を作製し、トルイジンブルー染色をした後、LCMにて腫瘍間質組織を切離・採取し、組織より断片化cRNAを作成し、それをサンプルとして、GeneChip Expression Analysis Systemにて腫瘍間質組織の遺伝子発現プロファイルを網羅的に解析した。同一患者の白板症または癌組織と正常組織間でcomparison analysisを行い、周囲組織において発現増強している遺伝子と発現減弱している遺伝子をそれぞれ抽出し、その遺伝子の発現を、同一検体を用いたreal-timePCRで確認した。その結果・前癌病変や癌の発症に関与する数種類の候補遺伝子を確認し、検討中である。また、マウス化学誘発口腔粘膜上皮性異形成モデルを作成し、舌粘膜上皮における遺伝子発現プロファィルを1.と同様にDNAチップで検索し、発現パターンを実験群と対照群で比較・検討中である。
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