2008 Fiscal Year Annual Research Report
変形性顎関節症の発症機序と病態の解明:破骨細胞に対する性ホルモンの影響
Project/Area Number |
19592323
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Research Institution | Kanazawa Medical University |
Principal Investigator |
金山 景錫 Kanazawa Medical University, 医学部, 講師 (50329380)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
瀬上 夏樹 金沢医科大学, 医学部, 教授 (40148721)
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Keywords | 顎関節 / 滑液 / 滑膜 / 蛋白 / 尿検査試験紙 / エストロゲン / ビスフェノール / pH |
Research Abstract |
1.基礎的研究 昨年度作成した『各濃度の外因性エストロゲンを妊娠マウスに経口投与し、出生仔での全身ならびに顎関節の成長発育への影響をみた実験』でエストロゲン投与群とコントロールを比較した。濃度的な関係は不明であるもののエストロゲン投与群において下顎頭の構成細胞の減少による低形成を認めた。このことは今研究の目的とした変形性顎関節症の発症機序に対して性ホルモンが大きく関わることを裏付けることであり、非常に有意義な結果である。 2.臨床的研究 尿検査試験紙を用いた顎関節症の予備的簡易滑液検査でpHと蛋白濃度の比較で酸性において炎症を示唆する蛋白濃度が増加するのではと予想していたが結果は主として6.5、7の2峰制を示した。これは微小量の滑液原液を生理食塩水で希釈回収したことにより、滑液の変化というよりむしろpH7という生理食塩水の影響と推測された。潜血に関しては血液混入した標本を除外したにもかかわらず、検出された。これは高速回転の遠心により血球成分が破壊され流出したヘモグロビンを誤差的に検出している、あるいは目で確認できない程度の微量出血や採取時の毛細血管からの赤血球中のヘモグロビンの漏出も捉えているのではないかと推測された。この事から今後、尿検査試験紙を滑液検査に応用する際の問題点として以下が明らかとなった:特異性、再現性、試験紙の改良、基準値、遠心分離の条件、希釈液の影響、臨床症状との関連性、など。
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Research Products
(3 results)