2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19592336
|
Research Institution | Yokohama City University |
Principal Investigator |
光藤 健司 Yokohama City University, 附属病院, 准教授 (70303641)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山本 憲幸 名古屋大学, 大学院・医学研究科, 助教 (60378156)
上田 実 名古屋大学, 大学院・医学研究科, 教授 (00151803)
高橋 雅英 名古屋大学, 大学院・医学研究科, 教授 (40183446)
藤内 祝 横浜市立大学, 医学研究科, 教授 (50172127)
|
Keywords | CD109 / 扁平上皮癌 / 前癌病変 / 免疫組織化学 |
Research Abstract |
1.CD109免疫組織化学 名古屋大学医学部附属病院歯科口腔外科を1994〜2006年3月に初診、未治療の口腔癌一次症例(前癌病変含む)の生検・手術検体(パラフィンブロック)より病理組織切片を作成し、名古屋大学腫瘍病理学講座にて精製したCD109抗体を用いて免疫染色を施した。CD109の発現度を統計学的に検討した結果、正常口腔上皮では発現を認めず、扁平上皮癌で有意に高頻度な発現を認めた。中でも高分化型癌で高発現する傾向があった。また、前癌病変(異型上皮)においてもCD109高発現症例が存在したが、それらは3年の経過観察期間中に悪性化する傾向があった。以上の結果より、我々のグループが精製したCD109抗体は、口腔扁平上皮癌の病理診断における腫瘍マーカーとしてだけでなく、臨床的に困難である前癌病変の癌化を化学的に予測しうる診断マーカーとしても有用であると思われる。 2.細胞増殖に及ぼす影響 CD109cDNAを口腔癌細胞株SASに遺伝子導入し、安定発現株を樹立した。細胞増殖能を検討したところ、すべての高発現細胞株において細胞増殖能の有意な上昇を認めた。この結果はCD109が細胞増殖を促進させ、癌化に関与していることを裏付けるものと思われる。
|