2007 Fiscal Year Annual Research Report
ヘルペス科ウイルス感染におけるHDC活性とサイトカインに関する研究
Project/Area Number |
19592345
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
門馬 祐子 Tohoku University, 病院, 講師 (00191073)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
菅原 俊二 東北大学, 大学院・歯学研究科, 教授 (10241639)
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Keywords | ウイルス感染 / HDC活性 / サイトカイン |
Research Abstract |
マウスの系において、サイトメガロウイルス感染後に、ヒスタミン合成酵素であるhisitidine decarboxylase(HDC)活性が上昇し、臓器の炎症性サイトカインの変動することをみとめ、HDC活性がウイルス感染後の炎症の指標となる可能性が示唆されている。臓器のウイルス感染価とHDC活性の関係を調べた。Balb/C系マウスに10^4-5PFUのHSV-1またはCMVを感染させ、経時的に臓器を摘出し、臓器の重量変化、HDC活性、ウイルス感染価、サイトカイン量を測定した。 感染後1〜5日目に10^<2-3.5>PFU/TCID_50mlのウイルスが検出された。HSVとCMVでは、臓器のHDC活性に差異が認められた。肝および脾臓では、ウイルス量とHDC活性との関連が示唆されたが、他方、肺では感染ウイルスの増殖が消失しても、HDC活性が高く継続し、予想よりも長期に血管系の炎症が継続していることが示された。また、口腔領域に感染させた場合において、臓器へのウイルスの播種が認められないにもかかわらず、臓器のHDC活性の変動が認められた。そのピーク等は、腹腔接種した場合とは異なるパターンを示した。 自然免疫系で作動するサイトカインIL-2,IFN-γ、TNF-αがウイルス感染後に上昇することが認められた。これらは、HDCを誘導し、その活性を調節することが知られている。他の炎症性サイトカインの動態により、各臓器において、ウイルスの量、排除するまでの時間が異なることが推察され、HDC活性にも差が生じたものと推察される。
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Research Products
(1 results)