2008 Fiscal Year Annual Research Report
小児の睡眠障害およびブラキシズムとストレス、呼吸消化器症状、顎顔面形態との関連
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19592361
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
坂口 勝義 Kagoshima University, 大学院・医歯学総合研究科, 助教 (80381185)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮脇 正一 鹿児島大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (80295807)
永田 順子 鹿児島大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助教 (50264429)
山崎 要一 鹿児島大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (30200645)
岩崎 智憲 鹿児島大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助教 (10264433)
松根 彰志 鹿児島大学, 大学院・医歯学総合研究科, 准教授 (00253899)
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Keywords | 睡眠時無呼吸症候群 / 睡眠障害 / PDSS / SDSC / GERD / 胃食道酸逆流 |
Research Abstract |
【本研究の目的】小児における睡眠障害については上気道感染症、学習困難、いびき、過度の疲労感、寝つきが悪い、夢遊病、悪夢、夜尿などが原因としてあげられている。しかし、患児自ら訴えることが少なく、保護者がこれらの事に関して病院を受診させて初めて睡眠障害として顕在化することが多いため、実態が十分明らかにされていない。本研究の目的は成長発育期の小児における睡眠障害の実態を解明し、関連因子との相互関係を解明することである。 【対象と方法】鹿児島市内の小学1年生から6年生、156名を対象とした。本研究の趣旨を説明し、調査に同意した児童と保護者に対して、耳鼻咽喉症状、歯列・咬合、口腔習癖、顎関節症状、消化器症状、ならびに日中の活動中の眠気についてはPediatric daytime sleepiness scale(PDSS)、睡眠状態と環境についてはSleep disturbance scale for children(SDSC)を用いてアンケート方式で調査を行った。得られた調査結果からSDSCの合計値を元に35以上の睡眠に異常を示した群(睡眠障害群)と34以下の正常群に分け、統計学的比較を行った。 【結果と考察】睡眠障害群は75名、正常群は75名であり、小児の一般集団において睡眠障害を訴える者が半数にのぼることがわかった。睡眠障害群のPDSSの結果では、合計値と個別の項目の内、授業中に眠くなる、日中にしっかりと起きていない、日中に疲れたと思うことやイライラすることがある、SDSCの個別の項目では全項目において、その他の項目では、睡眠時にいびきをかく、寝る時間は自分できめる等の項目に加え、食後におなかのあたりが気持ち悪い、げっぷなどの胃食道酸逆流の症状を示唆する項目が有意に多かった。これらから小児の睡眠障害は消化器症状、いびき、ストレス、睡眠環境と関連することが示唆された。現在、同じ被験者に対し、睡眠検査を実施し、成果をまとめ国際誌に投稿予定である。
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Research Products
(1 results)