2008 Fiscal Year Annual Research Report
重度歯周炎罹患歯の残存歯根膜を根面に増殖させた歯とBMPの移植による歯周組織再生
Project/Area Number |
19592379
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
齋藤 彰 Hokkaido University, 大学院・歯学研究科, 助教 (20301913)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉村 善隆 北海道大学, 大学院・歯学研究科, 助教 (30230816)
齋藤 恵美子 北海道大学, 大学院・歯学研究科, 助教 (80374528)
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Keywords | 歯根膜細胞 / BMP / 歯周組織再生 |
Research Abstract |
1、申請者が考案した歯周組織再生療法の検討のため、本年度の研究の目的は、(1)BMPによる歯槽骨再建量の検索、(2)培養歯根膜細胞の歯根膜形成能の検索、(3)象牙質表面に播種した培養歯根膜細胞に与えるBMPの影響の検策として研究を行った。 2、研究の方法と結果 (1)ビーグル犬の小臼歯周囲に歯槽骨を4mm切除した骨欠損モデルを作成して、3mmの高さにrhBMP2を移植した。BMP2による歯槽骨形成量を高さと量とで計測した。歯槽骨形成量に対する移植部位および残存骨の幅の影響を検索した。その結果、rhBMP2によって歯槽骨は形成され、その量は、残存歯槽骨の幅が大きいほど高く、再生量も多くなった。根面の結合組織性付着量とrhBMP2による歯槽骨の形成量は相関しなかった (2)ラットの歯根膜、口蓋歯肉、大腿骨骨髄から採取した各細胞を培養した。各培養細胞と象牙質を一緒に背部皮下に移植した。象牙質表面の形成組織を病理組織学的に観察した。その結果、培養歯根膜細胞、歯肉細胞、骨髄細胞ともに象牙質を認識した。培養歯根膜細胞は象牙質を吸収せず、部分的に象牙質のコラーゲン器質と結合した。 (3)ビーグル犬の前歯から歯根膜細胞を採取、培養した。培養細胞を採取した同じ宿主に5mmの骨および歯根膜、セメント質を除去した欠損モデルを作成し、培養歯根膜細胞とその外側にBMPを移植した。歯周組織の治癒、再生組織について病理組織学的に観察した。その結果、培養歯根膜細胞はBMPとともに移植すると、歯槽骨の形成量は増加傾向を示すが、結合組織性付着量に大きな差は見られない傾向にあった。
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Research Products
(1 results)