2008 Fiscal Year Annual Research Report
制御性細胞の歯周炎病態への関与-慢性化メカニズムを探る-
Project/Area Number |
19592384
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
中島 貴子 Niigata University, 医歯学総合病院, 講師 (40303143)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井上 佳世子 (野澤 佳世子) 新潟大学, 医歯学系, 特任准教授 (90303130)
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Keywords | 歯周炎 / B細胞 / ケモカイン / 制御性細胞 / マウスモデル |
Research Abstract |
1.ヒト歯周炎組織における制御性B細胞サブセットの検索:ヒト歯周炎歯肉組織の連続凍結切片を作成し、免疫組織染色にてT細胞・B細胞の分布を明らかにしたのち、歯周ポケット側のB細胞浸潤が優勢な部位からレーザーキャプチャーマイクロダイセクション法により細胞を採取した。採取した細胞よりRNAを抽出し、RT-リアルタイムPCR法にて抗炎症サイトカインIL-10の発現を調べた。B細胞浸潤優性領域からIL-10の遺伝子発現を検出した。 2.制御性細胞および効果細胞サブセットの歯周炎組織への集積の解析:ヒト歯周炎24例および歯肉炎23例の組織におけるTh17関連の分子の発現をリアルタイムPCR法により解析した。Th17はIL-17を産生し、骨吸収を促進する効果細胞サブセットである。IL-17Aの発現はIL-17Fよりも有意に高く、歯周炎において歯肉炎よりも有意に高かった。ケモカインレセプターCCR4とCCR6は歯周炎において歯肉炎よりも高い傾向にあった。炎症性サイトカインIL-12p35は歯周炎での発現が有意に高かった。 3.歯周炎モデルマウス: C57BL/6マウスにPorphyromonas gingivalis W83株を口腔内より接種する歯周炎モデルの歯槽骨吸収と歯周組織の観察のための脱灰切片の作成を行った。免疫組織染色のための未脱灰切片の作成も作成した。NKT細胞の役割を解析するためのCD1dノックアウトマウスを入手し、増殖のための交配中である。
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